黒の門

メールボックスを開けるたびに
相も変わらず俺を凍えさせるこの空虚は
いつになったら溶けるのだろう

寒いのは嫌だ

この牢獄は寒すぎる

助けたかったのは本当なんだ
返しきれないほどの恩があって
まだちっとも返せてなかったんだ

自分から棄てておいて
いまさら

沢山の恩があったんだ
力になりたかったし
助けたかったのも本当なんだ

この牢獄は寒すぎる

生きている間に釈放されるだろうか?
こんなにも空虚になるということは
あの時 俺は
確かに幸せだったんだろうな
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