第九幕
一方魔王は村長と一対一で戦っていました。
村長はおびただしい魔力の球で魔王を攻撃します。
「魔王などと名前は立派だが、その実力はどうかな?儂は人間たちとは違うぞ!」
しかし魔王は涼しい顔で、笑みすら浮かべています。
「生憎魔の領域は私の領域でな、全ての魔力は私の前にひれ伏すのだ」
村長の魔力弾は次々と魔王の周りで泡と消えてゆきます。
「魔力が駄目なら儂には力がある!」
と、村長はしっぽで魔王をなぎ払い、躱したところに鋭い爪を叩き付けました。
しかし魔王は力もとても強かったのです。村長の腕をひねり上げ、投げ飛ばしました。
「自分の愚かさを悔やむがいい、灰にしてくれるわ!」
魔王は村長を灼熱の炎で包みました。しかし村長は大きく息を吸い込み、炎を吹き消してしまいました。
魔王は笑いました。
「ほう、貴様『息をする』のか。面白いことを思いついたぞ」
すると魔王は村長に冷気を浴びせました。冷気は村長の呼吸の自由を奪い、全身を少しずつ凍らせます。
「なっ……んがっ……!」
村長は呼吸を奪われ、体の自由を奪われ、その場に倒れ伏しました。
「私は怒っている。安らかな死を与えてやるつもりはない。ゆっくり苦しんで死ぬがいい」
村長は白目を剥いてもんどりうちました。体が少しずつ壊死していき、激痛が全身を蝕みます。
魔王は今まで控えていましたが、実はとても嗜虐的な性格をしていました。苦しみのたうち回る村長を見下ろして、くすくすと笑いました。
やがて村長は全身の穴という穴から汚物を漏らして息絶えました。
「もう死んだのか……つまらぬ。口ほどにもなかったな」
ちょうどそのとき、戦士たちの戦いも決着がつきました。
「魔王、無事か?!」
スミレが駆け寄ってきました。
「私を誰だと思っている。私は魔王グラジオラスだぞ!」
そのいつも通りの尊大な答えに安心して、スミレは魔王に抱きつきました。
ライラックは驚き慌てました。
「ス、スミレ!そいつは魔王なんだぞ?!」
スミレは笑いました。
「ああ、世界一いい奴な魔王だ!」
村長はおびただしい魔力の球で魔王を攻撃します。
「魔王などと名前は立派だが、その実力はどうかな?儂は人間たちとは違うぞ!」
しかし魔王は涼しい顔で、笑みすら浮かべています。
「生憎魔の領域は私の領域でな、全ての魔力は私の前にひれ伏すのだ」
村長の魔力弾は次々と魔王の周りで泡と消えてゆきます。
「魔力が駄目なら儂には力がある!」
と、村長はしっぽで魔王をなぎ払い、躱したところに鋭い爪を叩き付けました。
しかし魔王は力もとても強かったのです。村長の腕をひねり上げ、投げ飛ばしました。
「自分の愚かさを悔やむがいい、灰にしてくれるわ!」
魔王は村長を灼熱の炎で包みました。しかし村長は大きく息を吸い込み、炎を吹き消してしまいました。
魔王は笑いました。
「ほう、貴様『息をする』のか。面白いことを思いついたぞ」
すると魔王は村長に冷気を浴びせました。冷気は村長の呼吸の自由を奪い、全身を少しずつ凍らせます。
「なっ……んがっ……!」
村長は呼吸を奪われ、体の自由を奪われ、その場に倒れ伏しました。
「私は怒っている。安らかな死を与えてやるつもりはない。ゆっくり苦しんで死ぬがいい」
村長は白目を剥いてもんどりうちました。体が少しずつ壊死していき、激痛が全身を蝕みます。
魔王は今まで控えていましたが、実はとても嗜虐的な性格をしていました。苦しみのたうち回る村長を見下ろして、くすくすと笑いました。
やがて村長は全身の穴という穴から汚物を漏らして息絶えました。
「もう死んだのか……つまらぬ。口ほどにもなかったな」
ちょうどそのとき、戦士たちの戦いも決着がつきました。
「魔王、無事か?!」
スミレが駆け寄ってきました。
「私を誰だと思っている。私は魔王グラジオラスだぞ!」
そのいつも通りの尊大な答えに安心して、スミレは魔王に抱きつきました。
ライラックは驚き慌てました。
「ス、スミレ!そいつは魔王なんだぞ?!」
スミレは笑いました。
「ああ、世界一いい奴な魔王だ!」