shooting star!!
Name change
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メタナイトさんは今日はプププランドで一泊するらしい。
なんでも元の進路に戻るのにそこそこ時間がかかるらしく、もう夕暮れだしせっかくならこっちで泊まろう、とメタナイツの皆さんが提案されたそうな。
あっ、ちなみに宿泊するのはデデデ城じゃないです。メタナイトさんも大王様もお断りだと思う。
私も正直メタナイトさんの事苦手だから助かった。いや、良い人なのはわかるんだけどね……
彼にじっと見つめられると、こう、値踏みされてる……と言うのはちょっと人聞きが悪すぎるが。魂の本質というか、人間性を見定められているような、そんな落ち着かない心地になる。
あと多分、この人団長さんと同じタイプの人だと思う。分かんないけどおんなじ匂いがする……
なにはともあれ、私がプププランドに残ると決断した事でカービィたちはお祭り騒ぎだ。
大王様は「また泣き虫の面倒を見なければならないなんて」と言っていたが、一瞬嬉しそうだったのを私は見逃さなかった。大王様の愛は分かりにくいようでとても分かりやすい。
「そうだ!メタナイトなら知ってるんじゃないかな、ナマエの故郷!」
楽しそうにワドルディさんとじゃれ合っていたカービィが思い出したというように声をあげた。それにつられたのか、顔をあげた大王様が続いて非難するような目をメタナイトさんに向けた。
「うむ。シチューだろう。コイツ知らんらしいぞ」
「あの……シチューじゃなくて地球です……」
私の生まれ故郷が食べ物の名前に変換されている……。
大王様が私の為にメタナイトさんに聞いてくれていたらしいのがわかったのは嬉しいけど、名前間違ってるから……とおずおず指摘すると大王様は目を見開いて大声を出した。
「なんだと!?おい、カービィ!全然違うではないか!」
「でも、それなら!チキュウならメタナイト様も知っているんじゃありませんか!?」
ワドルディさんが期待を込めた目でメタナイトさんを見た。つられて私もそちらを見る。私、帰れるの?家に?
その場全員の視線をその身に、メタナイトさんは腕を組んで思い出すように目を瞑る。暫くそうした後に彼は低く切り出した。
「ふむ。……残念だが、聞いたことがないな。恐らく、この世界には既に存在していないか、私が知り得ないほどに遥か彼方の星だ。無事に帰るのは絶望的だといえるだろうな。少なくとも私のハルバードでは無理だ」
「そ、そんな……」
ワドルディさんはショックを受けたようだけど、私はなんとなくそんな気がしていた。だってポップスターなんてそんな不思議な星、聞いたことがないし。
なんでだろう。なんで聞いたことがないんだろう?ここが私の見ている夢だから?
_____否、ここが夢じゃないことなんて、本当は分かってたんだ。最初から。ここは夢やゲームなんかじゃない。
お腹は空くしケガをしたら痛いし昼はあったかいし夜は寒い。この手に感じる温度だって頬を撫でる風だって、本当は夢なんかじゃないってこと分かってた。
分かっていたけど、分からないフリをしていた。役に立たない私なんかを大事に思ってくれる人なんて、元の世界にしかいないと思っていたから。私の居場所は地球にしか、日本にしか存在しないと思ってたから。
酷く心配そうにこちらを見る三人に気が付いて、笑って見せた。大丈夫ですよ。
仕事と居場所をくれた大王様。励まして引っ張ってくれたワドルディさん。一番最初に私を見つけてくれたカービィ。みんな私を必要としてくれるひと。私の大事なともだち。大丈夫だよ。
深呼吸を一つ。向き直り真っ直ぐメタナイトさんの目を見て言った。
「私、帰れなくたって構いません」
「……なぜだ?君は“チキュウ”に帰りたがっていたと聞いたが」
「私、向こうで友達と喧嘩した後にこっちに来たんです。簡単に帰ってやっちゃ、つまらないでしょう?だからヤツらの驚く顔を拝むのは、またの楽しみにとっておきます」
あっ、もちろん仕事を放って置けないっていうのも理由ですよ!と慌ててデデデ大王の顔を窺ったナマエに、そこはカービィたちがいるからじゃないのか、と思わずフッと笑みが零れた。
正直何故みな彼女に対して好意的なのか、イマイチ理由が分からなかったが、なるほど。私が思っていた以上にナマエという人間には芯があるらしい。
最初は彼女のあっけらかんとした物言いにもしや、自分事だと理解していないのかと思ったが、ほんの少し緊張を孕んだ震えた声から察するに彼女は“自身が生まれた星に帰れない”と、そう正確に理解した上でそう発言したのだ。
所謂強がりである。本当はすぐに帰ってしまいたいはずだ。喧嘩別れをしたのなら尚の事。
だが、ナマエは帰りたいとは言わなかった。彼女の言葉はただの強がりであるはずなのにしっかりした覚悟を感じさせた。
もう一度なるほど、と頷いた。泣き虫、弱虫。だが、真っ直ぐだ。それはいっそ愚かなほどに。きっとデデデ大王、ワドルディ、カービィやドロッチェたちも彼女と接する内にこういった面を見てきたのだろう。それならば、手を差し出したくなる気持ちも分かるというものだ。
「チキュウに関して私の方でも出来る限り調査を協力する。君に何か困った事があったなら私が力を貸そう」
言いながら伸ばした私の手を、ぱちぱち瞬きをしながらナマエは見つめた。私も彼らと同じく彼女を気に入った。なら、彼女にこうして手を貸して見るのも悪くはないだろう。
「よ、よろしくお願いします……?」
躊躇いながらナマエは私の手を握った。頼りない手だと思っていたが存外、彼女の人柄を表すようにその手のひらはしっかりしていた。
なんでも元の進路に戻るのにそこそこ時間がかかるらしく、もう夕暮れだしせっかくならこっちで泊まろう、とメタナイツの皆さんが提案されたそうな。
あっ、ちなみに宿泊するのはデデデ城じゃないです。メタナイトさんも大王様もお断りだと思う。
私も正直メタナイトさんの事苦手だから助かった。いや、良い人なのはわかるんだけどね……
彼にじっと見つめられると、こう、値踏みされてる……と言うのはちょっと人聞きが悪すぎるが。魂の本質というか、人間性を見定められているような、そんな落ち着かない心地になる。
あと多分、この人団長さんと同じタイプの人だと思う。分かんないけどおんなじ匂いがする……
なにはともあれ、私がプププランドに残ると決断した事でカービィたちはお祭り騒ぎだ。
大王様は「また泣き虫の面倒を見なければならないなんて」と言っていたが、一瞬嬉しそうだったのを私は見逃さなかった。大王様の愛は分かりにくいようでとても分かりやすい。
「そうだ!メタナイトなら知ってるんじゃないかな、ナマエの故郷!」
楽しそうにワドルディさんとじゃれ合っていたカービィが思い出したというように声をあげた。それにつられたのか、顔をあげた大王様が続いて非難するような目をメタナイトさんに向けた。
「うむ。シチューだろう。コイツ知らんらしいぞ」
「あの……シチューじゃなくて地球です……」
私の生まれ故郷が食べ物の名前に変換されている……。
大王様が私の為にメタナイトさんに聞いてくれていたらしいのがわかったのは嬉しいけど、名前間違ってるから……とおずおず指摘すると大王様は目を見開いて大声を出した。
「なんだと!?おい、カービィ!全然違うではないか!」
「でも、それなら!チキュウならメタナイト様も知っているんじゃありませんか!?」
ワドルディさんが期待を込めた目でメタナイトさんを見た。つられて私もそちらを見る。私、帰れるの?家に?
その場全員の視線をその身に、メタナイトさんは腕を組んで思い出すように目を瞑る。暫くそうした後に彼は低く切り出した。
「ふむ。……残念だが、聞いたことがないな。恐らく、この世界には既に存在していないか、私が知り得ないほどに遥か彼方の星だ。無事に帰るのは絶望的だといえるだろうな。少なくとも私のハルバードでは無理だ」
「そ、そんな……」
ワドルディさんはショックを受けたようだけど、私はなんとなくそんな気がしていた。だってポップスターなんてそんな不思議な星、聞いたことがないし。
なんでだろう。なんで聞いたことがないんだろう?ここが私の見ている夢だから?
_____否、ここが夢じゃないことなんて、本当は分かってたんだ。最初から。ここは夢やゲームなんかじゃない。
お腹は空くしケガをしたら痛いし昼はあったかいし夜は寒い。この手に感じる温度だって頬を撫でる風だって、本当は夢なんかじゃないってこと分かってた。
分かっていたけど、分からないフリをしていた。役に立たない私なんかを大事に思ってくれる人なんて、元の世界にしかいないと思っていたから。私の居場所は地球にしか、日本にしか存在しないと思ってたから。
酷く心配そうにこちらを見る三人に気が付いて、笑って見せた。大丈夫ですよ。
仕事と居場所をくれた大王様。励まして引っ張ってくれたワドルディさん。一番最初に私を見つけてくれたカービィ。みんな私を必要としてくれるひと。私の大事なともだち。大丈夫だよ。
深呼吸を一つ。向き直り真っ直ぐメタナイトさんの目を見て言った。
「私、帰れなくたって構いません」
「……なぜだ?君は“チキュウ”に帰りたがっていたと聞いたが」
「私、向こうで友達と喧嘩した後にこっちに来たんです。簡単に帰ってやっちゃ、つまらないでしょう?だからヤツらの驚く顔を拝むのは、またの楽しみにとっておきます」
あっ、もちろん仕事を放って置けないっていうのも理由ですよ!と慌ててデデデ大王の顔を窺ったナマエに、そこはカービィたちがいるからじゃないのか、と思わずフッと笑みが零れた。
正直何故みな彼女に対して好意的なのか、イマイチ理由が分からなかったが、なるほど。私が思っていた以上にナマエという人間には芯があるらしい。
最初は彼女のあっけらかんとした物言いにもしや、自分事だと理解していないのかと思ったが、ほんの少し緊張を孕んだ震えた声から察するに彼女は“自身が生まれた星に帰れない”と、そう正確に理解した上でそう発言したのだ。
所謂強がりである。本当はすぐに帰ってしまいたいはずだ。喧嘩別れをしたのなら尚の事。
だが、ナマエは帰りたいとは言わなかった。彼女の言葉はただの強がりであるはずなのにしっかりした覚悟を感じさせた。
もう一度なるほど、と頷いた。泣き虫、弱虫。だが、真っ直ぐだ。それはいっそ愚かなほどに。きっとデデデ大王、ワドルディ、カービィやドロッチェたちも彼女と接する内にこういった面を見てきたのだろう。それならば、手を差し出したくなる気持ちも分かるというものだ。
「チキュウに関して私の方でも出来る限り調査を協力する。君に何か困った事があったなら私が力を貸そう」
言いながら伸ばした私の手を、ぱちぱち瞬きをしながらナマエは見つめた。私も彼らと同じく彼女を気に入った。なら、彼女にこうして手を貸して見るのも悪くはないだろう。
「よ、よろしくお願いします……?」
躊躇いながらナマエは私の手を握った。頼りない手だと思っていたが存外、彼女の人柄を表すようにその手のひらはしっかりしていた。
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