shooting star!!
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「ならん!なぜオレ様がコイツの面倒を見ねばならんのだ!」
お城で大王様に事情を説明した後、やっぱりというかなんというか歓迎はされなかった。まぁ、デデデ大王って悪役だし、なんとなく予想はついていたんだけど。
「で、でも、大王様。ナマエは帰る場所も頼れる人もいないんです。雇ってあげたら……」
「そもそもワドルディ、今お前一人で十分人手は足りているではないか。なぜ新しいヤツを雇わねばならんのだ」
「そ、それは……えぇと、えぇと……確かに足りてはいるんですけど……」
ワドルディさんが押し負けている……!いや、そうですよねー!人手足りてるのに素性も知れないヤツ雇う理由ないですよね!
やっぱりやめよう、不審人物を勧めたとして悪い心証をもたれたらワドルディさんにも悪いし……
そう思った矢先、ワドルディさんが目をぎゅっと瞑って半ばヤケクソ気味に訴えた。
「ぼくがもっとたくさんご飯を作れます!」
ぽくぽくぽく。
それは……どうなんだ……?私は少し呆然としたが、意外にも大王様はぴくりと反応した。
「何……?」
「ナマエを雇ってくれたらぼくは今までよりたくさん時間が取れるのでご飯を作る時間も増えるはずです!」
「むう……」
大王様は暫し黙り込んだ後私に向き直った。
「ナマエと言ったか」
「は、はい」
「サボるんじゃないぞ、働かなかったらすぐにつまみ出すからな」
「だ、大王様!それじゃあ……!」
「オレ様のご飯のためだ。仕方ないからな」
「あ、ありがとうございます!デデデ大王様!」
「やったぁ!よかったね!ナマエ!」
大王様はフン、と鼻を鳴らしてそっぽを向いた。もしかして悪役というよりツンデレ適性の方が高いのかもしれない。
大王様、意外にかわいげがあるぞ……
さて、早速お城で働かせてもらえることになったけれど一体私に何が出来るかな。
ワドルディさんに手を引かれながらぼんやり考えていると彼が私に目を合わせて言った。
「早速なんだけどお城の掃除を手伝ってもらえる?全部の部屋をやるのは大変だから今日はよく出入りするところだけやるからね」
やり方はぼくが教えるから任せてよ!とワドルディさんは得意げにポンッと胸を叩いた。
ワドルディさんは教えるのが上手い。
気をつけることをちゃんと理由と一緒に教えてくれるし自分の仕事もあるのに私の仕事具合を見てちゃんと教えてくれる。 何より口調が優しくて話しやすい……!!緊張することなく動けるから大分気が楽だ。
「すごいよ!ナマエ!もう片付いちゃった!」
「えっ」
「ナマエはぼくより背が高いし、ぼくだとはしごを使わないと届かない場所も楽々届くからすごく助かっちゃった!」
「えへへ……」
直球な褒め言葉、うれしい。いつぶりだろうか、こんなに屈託なく褒められるのは。
「じゃあ、ぼくは大王様にごはんを作ってくるからナマエは休憩しててよ」
私にくるりと背を向けて部屋を出ていこうとするワドルディさんを慌てて引き留めた。
「私も手伝いますよ」
褒められて調子に乗っている自覚はある。
しかし、それでもワドルディさんの力になりたかった。初めて仕事ぶりについて褒めてくれたあなたに、その気持ちにどうしても何かで返したかったから。
ワドルディさんは目をぱちぱちさせて言った。
「えっ、いいの!?大王様はたくさん食べるからナマエに手伝ってもらえるならすっごく助かるよ!」
役に立ってる……!
私、役に立ってるんだ……!!
ごはんの準備は思っていた5倍は忙しかった。たくさん食べるとかいう次元じゃない。ともすれば災害だぞ、あれは……。
「う〜ん、今日の肉じゃがはなかなか美味いな」
「あっ、それナマエが手伝ってくれたんですよ!」
「ほう」
上司に当たる事もあって大王様の一挙手一投足全てに緊張して身構えてしまう。何か粗を探されて貶されるのではないか、何を言われても大丈夫なように心を閉ざす。息を止める。
「家がないというからどんなスットコドッコイかと思ったがやるではないか。これからも励めよ」
思ってもいない言葉だったからだろうか。
そんなつもりなどなかったのにぼろぼろ涙が零れた。ぼやける視界のなかでギョッと目を剥く二人が見える。
「どこか痛むの!?だ、大丈夫!?」
また、心配をかけてしまう。違うんです。
私に近寄って慰めようと手を握ってきたワドルディさんになんとか伝えようと口を開いた。
「ごめんなさい。褒めてもらえるなんて思っていなかったから」
嬉しくて。
涙のせいで声は震え、小さい声だったけれどなんとか言えた。
ワドルディさんは納得したようで「よかったねえ」と言いながら私の背を擦っている。
「全く。とんでもない泣き虫が来たものだわい」
最後に大王様が呆れたように言った。
「他の部屋にまだベッドがないからしばらくはぼくと同じ部屋で生活してもらうね。ちょっと狭いけど……」
「ああ、私床で寝ますから大丈夫ですよ」
今は、大王様認めてくれてよかったね。今日はお仕事たくさんで疲れたでしょう。さあ寝よう!としたところである。
ワドルディさんは目をまんまるにしてダメ!と叫んだ。
「そんなことしたら体が痛くなっちゃうよ!一緒にベッドで寝よう!」
「でも私いつも夜中に目が覚めてしまって……ワドルディさんも起こしてしまうかも」
「そしたらまた眠れるまで一緒にお話しよう。とにかく床で寝るなんて絶対ダメだからね!」
ありがたいけどさすがに付き合わせる訳にもいかないし、起きたら起こさないようにベッドの上でじっとしていよう。
それが無理そうなら起こさないようゆっくり移動して床で寝ようと思っていたのだが……
「おはよう、ナマエ」
「あれ……」
気がついたら朝であった。
悪夢にうなされることも真っ暗な夜に冷や汗まみれで飛び起きることもなくごく普通に朝まで寝れたのだ。あの、私が。
「う、うぅ……ぅ」
急に泣き出した私にもう驚くことなくワドルディさんは「ナマエは泣き虫だなあ」と言って笑った。
お城で大王様に事情を説明した後、やっぱりというかなんというか歓迎はされなかった。まぁ、デデデ大王って悪役だし、なんとなく予想はついていたんだけど。
「で、でも、大王様。ナマエは帰る場所も頼れる人もいないんです。雇ってあげたら……」
「そもそもワドルディ、今お前一人で十分人手は足りているではないか。なぜ新しいヤツを雇わねばならんのだ」
「そ、それは……えぇと、えぇと……確かに足りてはいるんですけど……」
ワドルディさんが押し負けている……!いや、そうですよねー!人手足りてるのに素性も知れないヤツ雇う理由ないですよね!
やっぱりやめよう、不審人物を勧めたとして悪い心証をもたれたらワドルディさんにも悪いし……
そう思った矢先、ワドルディさんが目をぎゅっと瞑って半ばヤケクソ気味に訴えた。
「ぼくがもっとたくさんご飯を作れます!」
ぽくぽくぽく。
それは……どうなんだ……?私は少し呆然としたが、意外にも大王様はぴくりと反応した。
「何……?」
「ナマエを雇ってくれたらぼくは今までよりたくさん時間が取れるのでご飯を作る時間も増えるはずです!」
「むう……」
大王様は暫し黙り込んだ後私に向き直った。
「ナマエと言ったか」
「は、はい」
「サボるんじゃないぞ、働かなかったらすぐにつまみ出すからな」
「だ、大王様!それじゃあ……!」
「オレ様のご飯のためだ。仕方ないからな」
「あ、ありがとうございます!デデデ大王様!」
「やったぁ!よかったね!ナマエ!」
大王様はフン、と鼻を鳴らしてそっぽを向いた。もしかして悪役というよりツンデレ適性の方が高いのかもしれない。
大王様、意外にかわいげがあるぞ……
さて、早速お城で働かせてもらえることになったけれど一体私に何が出来るかな。
ワドルディさんに手を引かれながらぼんやり考えていると彼が私に目を合わせて言った。
「早速なんだけどお城の掃除を手伝ってもらえる?全部の部屋をやるのは大変だから今日はよく出入りするところだけやるからね」
やり方はぼくが教えるから任せてよ!とワドルディさんは得意げにポンッと胸を叩いた。
ワドルディさんは教えるのが上手い。
気をつけることをちゃんと理由と一緒に教えてくれるし自分の仕事もあるのに私の仕事具合を見てちゃんと教えてくれる。 何より口調が優しくて話しやすい……!!緊張することなく動けるから大分気が楽だ。
「すごいよ!ナマエ!もう片付いちゃった!」
「えっ」
「ナマエはぼくより背が高いし、ぼくだとはしごを使わないと届かない場所も楽々届くからすごく助かっちゃった!」
「えへへ……」
直球な褒め言葉、うれしい。いつぶりだろうか、こんなに屈託なく褒められるのは。
「じゃあ、ぼくは大王様にごはんを作ってくるからナマエは休憩しててよ」
私にくるりと背を向けて部屋を出ていこうとするワドルディさんを慌てて引き留めた。
「私も手伝いますよ」
褒められて調子に乗っている自覚はある。
しかし、それでもワドルディさんの力になりたかった。初めて仕事ぶりについて褒めてくれたあなたに、その気持ちにどうしても何かで返したかったから。
ワドルディさんは目をぱちぱちさせて言った。
「えっ、いいの!?大王様はたくさん食べるからナマエに手伝ってもらえるならすっごく助かるよ!」
役に立ってる……!
私、役に立ってるんだ……!!
ごはんの準備は思っていた5倍は忙しかった。たくさん食べるとかいう次元じゃない。ともすれば災害だぞ、あれは……。
「う〜ん、今日の肉じゃがはなかなか美味いな」
「あっ、それナマエが手伝ってくれたんですよ!」
「ほう」
上司に当たる事もあって大王様の一挙手一投足全てに緊張して身構えてしまう。何か粗を探されて貶されるのではないか、何を言われても大丈夫なように心を閉ざす。息を止める。
「家がないというからどんなスットコドッコイかと思ったがやるではないか。これからも励めよ」
思ってもいない言葉だったからだろうか。
そんなつもりなどなかったのにぼろぼろ涙が零れた。ぼやける視界のなかでギョッと目を剥く二人が見える。
「どこか痛むの!?だ、大丈夫!?」
また、心配をかけてしまう。違うんです。
私に近寄って慰めようと手を握ってきたワドルディさんになんとか伝えようと口を開いた。
「ごめんなさい。褒めてもらえるなんて思っていなかったから」
嬉しくて。
涙のせいで声は震え、小さい声だったけれどなんとか言えた。
ワドルディさんは納得したようで「よかったねえ」と言いながら私の背を擦っている。
「全く。とんでもない泣き虫が来たものだわい」
最後に大王様が呆れたように言った。
「他の部屋にまだベッドがないからしばらくはぼくと同じ部屋で生活してもらうね。ちょっと狭いけど……」
「ああ、私床で寝ますから大丈夫ですよ」
今は、大王様認めてくれてよかったね。今日はお仕事たくさんで疲れたでしょう。さあ寝よう!としたところである。
ワドルディさんは目をまんまるにしてダメ!と叫んだ。
「そんなことしたら体が痛くなっちゃうよ!一緒にベッドで寝よう!」
「でも私いつも夜中に目が覚めてしまって……ワドルディさんも起こしてしまうかも」
「そしたらまた眠れるまで一緒にお話しよう。とにかく床で寝るなんて絶対ダメだからね!」
ありがたいけどさすがに付き合わせる訳にもいかないし、起きたら起こさないようにベッドの上でじっとしていよう。
それが無理そうなら起こさないようゆっくり移動して床で寝ようと思っていたのだが……
「おはよう、ナマエ」
「あれ……」
気がついたら朝であった。
悪夢にうなされることも真っ暗な夜に冷や汗まみれで飛び起きることもなくごく普通に朝まで寝れたのだ。あの、私が。
「う、うぅ……ぅ」
急に泣き出した私にもう驚くことなくワドルディさんは「ナマエは泣き虫だなあ」と言って笑った。
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