shooting star!!
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パーティへ向かう三人に手を振って見送る。計画が成功するかどうかは結構微妙だが、とにもかくにも大仕事が一段落したので、肩の荷が下りた気がする。
パーティドレスのお手入れに、メイクの支度。今日は朝から大変だった。でも朝さえ乗り切れば後はなんのその。三人の姿が見えなくなったあと、ひっそりワドルディさんと二人で顔を見合わせた。
「これで今日はお休みだね」
「そうですね」
「ピクニック、行こっか!」
「行きましょう!」
本当、ここ最近は忙しかった。大王様がパフェスキー夫人のパーティに食欲を刺激されていつもより多く料理を作ることになったし、なんならシェフに選ばれるようワドルディさんと一緒に命令されたこともあった。
私たちの作るごはんを褒めてくれるのは嬉しいけど、ちょっと期待しすぎかもな……量を作るのは慣れてきたけど、カワサキさんほどは上手くないぞ……
そんな忙しい日々を送っていたので降って湧いたこの休みにワドルディさんが息抜きにピクニックを誘ってくれたときはとても嬉しかった。
デデデ城、人手が足りないからあんまりプププランドを満喫できるほどのお休み取れないんだよね。初めてまともにプププランドを観光出来そうで私はウキウキわくわくである。それもこれも大王様をパーティへ連れて行ってくれたメタナイトさんのおかげだ。
ありがとうメタナイトさん。貴方のおかげで私たちは休日を楽しめます……
バスケットにお弁当を入れ、水筒を引っ掴み、帽子を被って外へ出た。外は気持ち良く晴れていて、風も強すぎずまさに絶好のピクニック日和というやつだった。
「ところでピクニックってどこで何をすればいいんでしょうか?」
「えっ!ナマエってピクニックをしたことがないの!?」
「お恥ずかしながら」
幼稚園や小学校でもそういったイベントをおこなった覚えはないし、家族や友達ともやったことがないので何をすれば良いのか全くわからないが、なんとなく、お花見みたいな雰囲気のイメージがある。
ピクニックにそんなふんわりした想像しか出来なくても行こうと思ったのは、私がなにも考えていない阿呆だからではなく、単純にワドルディさんと一緒ならばきっとどこでも楽しいに違いないと思ったからだった。
そんな私を誘った張本人であるワドルディさんは、目線を宙に泳がせながら頬に手を当てた。
「う〜ん、そうだなぁ。じゃあ今日はぼくのお気に入りの場所を案内するよ」
「楽しみです」
付いてきてと言って、のんびり歩き出したワドルディさんを追いかける。手に下げたバスケットが風に吹かれてゆらり、と揺れた。
「わあ、壮観ですねぇ!」
「そうでしょ?カービィともよく来るんだ」
連れてきてもらったのは緑が眩しい、ひらけた丘だった。澄み渡った空とのコントラストが綺麗だ。
足元に生えている草花は生き生きとした色味をしていて、皆一様に穏やかに吹く風に合わせて踊るように揺れていた。今度は三人でこよう、と言うワドルディさんは手際良くバスケットからレジャーシートを取り出して早速ピクニックの準備している。景色に見惚れている場合じゃなかった……!私も準備しよう、とバスケットを覗いたときだった。
「あれ?ナマエとワドルディじゃねぇか」
「ブロントバートさん」
声を掛けていたのは透き通った羽にまるいからだのプププランドの住民、ブロントバートさんであった。
「二人揃っておでかけか?珍しいな。デデデ城の仕事はいいのか?」
「大王様たちはパフェスキー夫人のパーティにお出掛けになったからぼくらはお休みなんだ」
ワドルディさんの返答に私はこくこく頷いて手に持った水筒を軽く振った。
「ピクニックです」
「へえ。良かったな。お前らが休んでるのなんて見たことなかったからよ、これでも心配してたんだぜ」
「あはは。ありがとう。そうだ、ブロントバートも一緒にピクニックする?」
「え?いいのか?」
ブロントバートさんは戸惑うような声を出したあと、私と目を合わせた。
「ぜひ。お弁当もいっぱい作ってあるし、私も人が増えた方が嬉しいです」
「そうか、わるいな。じゃあ、お言葉に甘えさせてもらうぜ」
私の方を見たのは恐らく、自分が突然参加することに私が嫌がらないか確認したかったのだろう。私は全然気にしないのに、律儀で優しいひとである。
お弁当を広げ、水筒からコップにお茶を注ぎ、暫く三人で景色を見ながら食事を楽しんだ。お弁当が美味しいのと、ピクニックに絶好の天候もあってか、会話も弾む。
「このお茶、美味しいですよね。大王様もこのお茶がお気に入りなんですけど、淹れ方がなかなか難しくて……今、修行しているんです」
「お弁当のおかずのレパートリー、もう少し増やしたいなぁ。大王様はお肉ばかり食べがちだから、他のものも食べてもらえるよう頑張らなくちゃ」
「あのお花綺麗ですね。お城に飾ったら大王様喜ぶでしょうか?」
「今日みたいに晴れている日は外でいいけど、雨の日って洗濯物乾かすの大変だよね。大きな乾燥機が欲しいな」
「……ブロントバートさん?」
最初のうちは三人で話していたはずなのだが、気が付いたら私とワドルディさんばかりで、ブロントバートさんがしばらく会話に加わっていない。その事にようやく気が付いた。ワドルディさんもそこで気が付いたのか、心配そうに顔を覗き込む。
「どうしたの?具合でも悪い?」
「……いや」
ブロントバートさんは少し迷うように視線を彷徨わせたが、やがて決心したように口を開いた。
「人の会話にとやかく言うつもりはねぇけどよ……お前らせっかくの休みだってのに仕事の話ばっかりだな」
確かに言われてみればそうだ。私とワドルディさん、仕事の話しかしていない!
今日はあのワガママ大王もいないっていうのに……と溢したブロントバートさんは呆れたといわんばかりに羽をすくめた。その様子に思わずワドルディさんの方を見ると、彼も私の方を向いたので目が合う。
なんとなく、考えていることも一緒な気がして思わず笑ったらワドルディさんも笑った。やっぱり、同じこと考えてるのかも。
「私たちお城でのお仕事が大好きなんです」
「確かに大王様は少し乱暴なときもあるけど、それ以上に尊敬できる人なんだ。」
「大変な仕事でも地味な仕事でも、大王様のお役に立つのならなんだって出来ます」
胸を張ってそういうと、ワドルディさんはうんうん頷く。そわそわしてきた私と同じ気持ちなのか、続けてブロントバートさんに向き直って言った。
「誘っておいてなんだけど、もうぼくたちお城に帰っても良いかな?まだ出来る仕事がある気がするんだ」
今朝は大王様とカービィの支度とピクニックの準備であんまり普段の仕事をこなせていなかった気がする。掃除、洗濯、あと、献立!気が付いてしまうと、やりたくて仕方がなくなってしまった。すでにやる気に満ちている私たちを見てブロントバートさんはその小さな体を傾げた。
「う〜ん、まあ、お前ららしいや。頑張れよ」
急に解散になったというのにブロントバートさんは恨みごと一つもなく、やっぱりただ呆れたように笑い、その透き通った羽をパタパタさせて私たちを見送ってくれた。
そうして早々にデデデ城に帰り、せっせと部屋の掃除をしていた私たちをカービィがパーティに誘いに来るのは、もう数時間ほど後のことである。
パーティドレスのお手入れに、メイクの支度。今日は朝から大変だった。でも朝さえ乗り切れば後はなんのその。三人の姿が見えなくなったあと、ひっそりワドルディさんと二人で顔を見合わせた。
「これで今日はお休みだね」
「そうですね」
「ピクニック、行こっか!」
「行きましょう!」
本当、ここ最近は忙しかった。大王様がパフェスキー夫人のパーティに食欲を刺激されていつもより多く料理を作ることになったし、なんならシェフに選ばれるようワドルディさんと一緒に命令されたこともあった。
私たちの作るごはんを褒めてくれるのは嬉しいけど、ちょっと期待しすぎかもな……量を作るのは慣れてきたけど、カワサキさんほどは上手くないぞ……
そんな忙しい日々を送っていたので降って湧いたこの休みにワドルディさんが息抜きにピクニックを誘ってくれたときはとても嬉しかった。
デデデ城、人手が足りないからあんまりプププランドを満喫できるほどのお休み取れないんだよね。初めてまともにプププランドを観光出来そうで私はウキウキわくわくである。それもこれも大王様をパーティへ連れて行ってくれたメタナイトさんのおかげだ。
ありがとうメタナイトさん。貴方のおかげで私たちは休日を楽しめます……
バスケットにお弁当を入れ、水筒を引っ掴み、帽子を被って外へ出た。外は気持ち良く晴れていて、風も強すぎずまさに絶好のピクニック日和というやつだった。
「ところでピクニックってどこで何をすればいいんでしょうか?」
「えっ!ナマエってピクニックをしたことがないの!?」
「お恥ずかしながら」
幼稚園や小学校でもそういったイベントをおこなった覚えはないし、家族や友達ともやったことがないので何をすれば良いのか全くわからないが、なんとなく、お花見みたいな雰囲気のイメージがある。
ピクニックにそんなふんわりした想像しか出来なくても行こうと思ったのは、私がなにも考えていない阿呆だからではなく、単純にワドルディさんと一緒ならばきっとどこでも楽しいに違いないと思ったからだった。
そんな私を誘った張本人であるワドルディさんは、目線を宙に泳がせながら頬に手を当てた。
「う〜ん、そうだなぁ。じゃあ今日はぼくのお気に入りの場所を案内するよ」
「楽しみです」
付いてきてと言って、のんびり歩き出したワドルディさんを追いかける。手に下げたバスケットが風に吹かれてゆらり、と揺れた。
「わあ、壮観ですねぇ!」
「そうでしょ?カービィともよく来るんだ」
連れてきてもらったのは緑が眩しい、ひらけた丘だった。澄み渡った空とのコントラストが綺麗だ。
足元に生えている草花は生き生きとした色味をしていて、皆一様に穏やかに吹く風に合わせて踊るように揺れていた。今度は三人でこよう、と言うワドルディさんは手際良くバスケットからレジャーシートを取り出して早速ピクニックの準備している。景色に見惚れている場合じゃなかった……!私も準備しよう、とバスケットを覗いたときだった。
「あれ?ナマエとワドルディじゃねぇか」
「ブロントバートさん」
声を掛けていたのは透き通った羽にまるいからだのプププランドの住民、ブロントバートさんであった。
「二人揃っておでかけか?珍しいな。デデデ城の仕事はいいのか?」
「大王様たちはパフェスキー夫人のパーティにお出掛けになったからぼくらはお休みなんだ」
ワドルディさんの返答に私はこくこく頷いて手に持った水筒を軽く振った。
「ピクニックです」
「へえ。良かったな。お前らが休んでるのなんて見たことなかったからよ、これでも心配してたんだぜ」
「あはは。ありがとう。そうだ、ブロントバートも一緒にピクニックする?」
「え?いいのか?」
ブロントバートさんは戸惑うような声を出したあと、私と目を合わせた。
「ぜひ。お弁当もいっぱい作ってあるし、私も人が増えた方が嬉しいです」
「そうか、わるいな。じゃあ、お言葉に甘えさせてもらうぜ」
私の方を見たのは恐らく、自分が突然参加することに私が嫌がらないか確認したかったのだろう。私は全然気にしないのに、律儀で優しいひとである。
お弁当を広げ、水筒からコップにお茶を注ぎ、暫く三人で景色を見ながら食事を楽しんだ。お弁当が美味しいのと、ピクニックに絶好の天候もあってか、会話も弾む。
「このお茶、美味しいですよね。大王様もこのお茶がお気に入りなんですけど、淹れ方がなかなか難しくて……今、修行しているんです」
「お弁当のおかずのレパートリー、もう少し増やしたいなぁ。大王様はお肉ばかり食べがちだから、他のものも食べてもらえるよう頑張らなくちゃ」
「あのお花綺麗ですね。お城に飾ったら大王様喜ぶでしょうか?」
「今日みたいに晴れている日は外でいいけど、雨の日って洗濯物乾かすの大変だよね。大きな乾燥機が欲しいな」
「……ブロントバートさん?」
最初のうちは三人で話していたはずなのだが、気が付いたら私とワドルディさんばかりで、ブロントバートさんがしばらく会話に加わっていない。その事にようやく気が付いた。ワドルディさんもそこで気が付いたのか、心配そうに顔を覗き込む。
「どうしたの?具合でも悪い?」
「……いや」
ブロントバートさんは少し迷うように視線を彷徨わせたが、やがて決心したように口を開いた。
「人の会話にとやかく言うつもりはねぇけどよ……お前らせっかくの休みだってのに仕事の話ばっかりだな」
確かに言われてみればそうだ。私とワドルディさん、仕事の話しかしていない!
今日はあのワガママ大王もいないっていうのに……と溢したブロントバートさんは呆れたといわんばかりに羽をすくめた。その様子に思わずワドルディさんの方を見ると、彼も私の方を向いたので目が合う。
なんとなく、考えていることも一緒な気がして思わず笑ったらワドルディさんも笑った。やっぱり、同じこと考えてるのかも。
「私たちお城でのお仕事が大好きなんです」
「確かに大王様は少し乱暴なときもあるけど、それ以上に尊敬できる人なんだ。」
「大変な仕事でも地味な仕事でも、大王様のお役に立つのならなんだって出来ます」
胸を張ってそういうと、ワドルディさんはうんうん頷く。そわそわしてきた私と同じ気持ちなのか、続けてブロントバートさんに向き直って言った。
「誘っておいてなんだけど、もうぼくたちお城に帰っても良いかな?まだ出来る仕事がある気がするんだ」
今朝は大王様とカービィの支度とピクニックの準備であんまり普段の仕事をこなせていなかった気がする。掃除、洗濯、あと、献立!気が付いてしまうと、やりたくて仕方がなくなってしまった。すでにやる気に満ちている私たちを見てブロントバートさんはその小さな体を傾げた。
「う〜ん、まあ、お前ららしいや。頑張れよ」
急に解散になったというのにブロントバートさんは恨みごと一つもなく、やっぱりただ呆れたように笑い、その透き通った羽をパタパタさせて私たちを見送ってくれた。
そうして早々にデデデ城に帰り、せっせと部屋の掃除をしていた私たちをカービィがパーティに誘いに来るのは、もう数時間ほど後のことである。
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