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『あ”つ”い”~~~……』
夏、縁側。風鈴の近くで夏休みに祖父母の家に遊びに来た私は涼む場所に悩んでいた。
縁側……朝は涼しかったんだけどなぁ……。
朝一番に祖母が撒いた打ち水はもうほとんど渇いていてほとんどその意味を為していなかった。
「ナマエ」
『あ、ロクショウ』
ガシャンガシャンと機械音。
朝の涼しさを忘れられず変わらず縁側で溶けていると私の相棒機が奥の部屋から現れた。
私がスイカなら無いよ、とからかうと彼はあからさまに嫌そうな顔をして見せた。
「それはもう忘れろと言ったろう」
『あの時のロクショウ面白かったから。ごめんて』
昔のロクショウの痴態(彼曰く本能らしいが)を思い出してへらりと私が笑うと彼は機嫌悪そうにフンと鼻を鳴らした。
「来い。こっちの方が涼しい」
『嘘だぁ。廊下風来ないっしょ』
「嘘じゃない。床は冷たいぞ」
『私に這いつくばれって言ってる?』
「今の状態もそう変わらんだろう」
確かに。縁側に溶けているこの状況と変わらないかもしれない。大人しく重い腰をあげロクショウに従う事にする。
『よいしょ……じゃあ暫く廊下に落ちてるから適当なところで起こしてよ』
「……」
『……ロクショウ?』
「……ああ。わかった」
やだ、故障……?何年も一緒に暮らしてるからな……調子悪かったらすぐに言ってよ……?というと些か鬱陶しそうに外に視線を反らしたロクショウは承知したと言ったっきり動く気配がない。
まぁ、承諾してもらえたし人間の私は大人しく廊下に落ちる事にする。
起きたときに何かあったらメダロット社の兄に相談ってことで。おやすみなさい。
ナマエが廊下に引っ込んだ後も私は外に視線を向けていた。
子供……小学生の男子だろうか。近所でロボトルをしているのであろう声が聞こえる。
いつからであろう。私がマスターであるはずのナマエに特別な感情を抱き始めたのは。
その感情に恋という名前がついたのは比較的最近だったような気もするがそれも定かでない。
何故ならば……本当にいつの間にかナマエの背が私を越し、子供から大人へと変化していたからだ。
メダロットと人間では当然ながら寿命が違う。それ故に時の流れの感じ方も違う。私がナマエに好意を抱いたのは一体何時からだったのか今となっては誰もわからない。
学校で楽しそうに異性と話すナマエを見る度どうしようもなくどす黒い感情が自分の心の真ん中に渦巻くのがわかる。
メダロット三原則があるため、そんなことにはならないと思ってはいるが…、無かったら相手の男を殺してしまっていたかもしれない。
そんなことを思うのはやはりバグなのだろう。だがこの感情を誰にも言い出せずにいた。昨今メダロットの暴走事件が多いらしい。
暴走メダロットは調査の為メダロット社に連れていかれるとテレビで見た。
話してしまったらナマエともう二度と会えなくなる……。自身の感情を優先してマスターである危険性を見逃す私はやはりどうしようもなく壊れてしまっているのだ。
地面に落ちる蝉を見た。あっという間に私の知っている人間は死んでしまうのだろう。
その中にはもちろんナマエも含まれている。私を置いてナマエが死ぬ……。私はきっと耐えられないような気がした。
私が人間ならば、と何十、何百もした想像を不毛だと振り払うが自然と足はナマエのいる廊下に向かった。
「……ナマエ?」
先の宣言通りナマエは廊下に落ちていた。
もうすっかり寝入ってしまっていて名前を呼んでも起き上がる気配はない。
そっと側に屈み込みナマエを見つめる。
ピントを合わせるためにカメラアイが不快な音を立てた。
ああ、全くもって忌々しい。
夏、縁側。風鈴の近くで夏休みに祖父母の家に遊びに来た私は涼む場所に悩んでいた。
縁側……朝は涼しかったんだけどなぁ……。
朝一番に祖母が撒いた打ち水はもうほとんど渇いていてほとんどその意味を為していなかった。
「ナマエ」
『あ、ロクショウ』
ガシャンガシャンと機械音。
朝の涼しさを忘れられず変わらず縁側で溶けていると私の相棒機が奥の部屋から現れた。
私がスイカなら無いよ、とからかうと彼はあからさまに嫌そうな顔をして見せた。
「それはもう忘れろと言ったろう」
『あの時のロクショウ面白かったから。ごめんて』
昔のロクショウの痴態(彼曰く本能らしいが)を思い出してへらりと私が笑うと彼は機嫌悪そうにフンと鼻を鳴らした。
「来い。こっちの方が涼しい」
『嘘だぁ。廊下風来ないっしょ』
「嘘じゃない。床は冷たいぞ」
『私に這いつくばれって言ってる?』
「今の状態もそう変わらんだろう」
確かに。縁側に溶けているこの状況と変わらないかもしれない。大人しく重い腰をあげロクショウに従う事にする。
『よいしょ……じゃあ暫く廊下に落ちてるから適当なところで起こしてよ』
「……」
『……ロクショウ?』
「……ああ。わかった」
やだ、故障……?何年も一緒に暮らしてるからな……調子悪かったらすぐに言ってよ……?というと些か鬱陶しそうに外に視線を反らしたロクショウは承知したと言ったっきり動く気配がない。
まぁ、承諾してもらえたし人間の私は大人しく廊下に落ちる事にする。
起きたときに何かあったらメダロット社の兄に相談ってことで。おやすみなさい。
ナマエが廊下に引っ込んだ後も私は外に視線を向けていた。
子供……小学生の男子だろうか。近所でロボトルをしているのであろう声が聞こえる。
いつからであろう。私がマスターであるはずのナマエに特別な感情を抱き始めたのは。
その感情に恋という名前がついたのは比較的最近だったような気もするがそれも定かでない。
何故ならば……本当にいつの間にかナマエの背が私を越し、子供から大人へと変化していたからだ。
メダロットと人間では当然ながら寿命が違う。それ故に時の流れの感じ方も違う。私がナマエに好意を抱いたのは一体何時からだったのか今となっては誰もわからない。
学校で楽しそうに異性と話すナマエを見る度どうしようもなくどす黒い感情が自分の心の真ん中に渦巻くのがわかる。
メダロット三原則があるため、そんなことにはならないと思ってはいるが…、無かったら相手の男を殺してしまっていたかもしれない。
そんなことを思うのはやはりバグなのだろう。だがこの感情を誰にも言い出せずにいた。昨今メダロットの暴走事件が多いらしい。
暴走メダロットは調査の為メダロット社に連れていかれるとテレビで見た。
話してしまったらナマエともう二度と会えなくなる……。自身の感情を優先してマスターである危険性を見逃す私はやはりどうしようもなく壊れてしまっているのだ。
地面に落ちる蝉を見た。あっという間に私の知っている人間は死んでしまうのだろう。
その中にはもちろんナマエも含まれている。私を置いてナマエが死ぬ……。私はきっと耐えられないような気がした。
私が人間ならば、と何十、何百もした想像を不毛だと振り払うが自然と足はナマエのいる廊下に向かった。
「……ナマエ?」
先の宣言通りナマエは廊下に落ちていた。
もうすっかり寝入ってしまっていて名前を呼んでも起き上がる気配はない。
そっと側に屈み込みナマエを見つめる。
ピントを合わせるためにカメラアイが不快な音を立てた。
ああ、全くもって忌々しい。
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