11話:Let‛s TAKOPA!!
「これタオルな」
「うん」
「ほんで、こっち着替えと――腹んとこの紐ぎゅうぎゅうに引っ張ったら、多分大きさいけるから」
「分かった」
「んで、汚れてしもた服は洗濯機ん中放り込んどいて。一、二時間で乾燥までいける、と思う」
「何から何までありがとうな」
洗面所で謙也がてきぱきと真優に渡していく。
その横で俺と金ちゃんは小さくなって様子をうかがう。
「その……ほんますまんかった」
「真優、ほんまごめんなぁ」
俺たちの謝罪の言葉に、真優は仕方なさそうに吹き出すと「しゃーなしやで?」と続ける。
「許したげるけど、うちの分のたこ焼き焼いといてな」
食べきったらあかんで! なんて、言葉と共に俺たちは脱衣所から追い出された。
音がぱたりと止んだ廊下に、謙也のため息が響く。
「何やってんねんよ……」
「謙也も。すまんかった」
「ワイ、ちゃんと後片付けする……」
あんだけ派手にやってしもたもんやから、被害受けたんはもちろん真優だけやなくて。
ローテーブルには生地のしずくが飛んどったし。
床には生地と、木っ端みじんになったポテトチップス散乱しとったし……。
ほんま、俺は人ん家で何しとんねん。
なんて自分に突っ込みながら、部屋に戻る。
したら、部屋ん中は思いのほか片付いとって、思わず三人で見合わせてしまう。
「あ、謙也さん。ひとまずこんくらいは片付けたんすけど」
俺たちが戻ってきたことに気付いた財前が淡々と口にする。
「おおきにな」
謙也の声が若干震えとる。
「ええやっちゃな、お前」
財前は「はいはい」と雑に返すと、スマホを取り出した。
画面に視線落としながら続ける。
「ほんで、生地死んでしもたんで、今ユウジ先輩と小春先輩が追加分買いに行っとります」
手際の良さが桁違いや。
聞いたら、千歳と小石川は飲み物買いに行っとるとか。
そんな話しとるうちに「ただいまぁ」なんて声が聞こえてきて。
「ささ! 真優ちゃん出てくる前にスペシャルなたこ焼き作ってまいまひょ」
「俺と小春のスペシャルたこ焼き食わせたらな!」
言うなり小春がものすご早さで生地を作り直す。
それから、ユウジが改めてたこ焼き機に生地を流し込んで――くるくるとたこ焼きをひっくり返していく。
大皿に積みあがっていくたこ焼きを金ちゃんがよだれ垂らしながら見とったけど、銀が「これは真優はんの分な」と抑え込んどった。
ほどなくして、千歳らも大量の飲み物抱えて戻ってきて。
全員揃ったと同時に、カチャッと扉が開く音がした。
「お風呂ありがとうな」
そんな言葉と共に、真優が部屋に顔を覗かせる。
髪の毛は乾ききってへんけど、すっきりさっぱりしとって。頬なんかはほんのり桃色で。
真優は当たり前みたいに謙也の傍に寄ると、改めて口を開いた。
「お洋服ありがとう……けど、やっぱ大きいな」
そう笑うから。
こっちが見てるん恥ずかしなるくらいに、謙也赤くなってしもてて。
やけど――。
俺はふっと小さく息を吐いた。
さっき、謙也ん家着いたとき。
真優が玄関開けて俺らのこと迎え入れてくれたときな。
――想像以上に家族っぽかったんよ。
そう遠くない未来に現実なりそうやなぁ、なんて。
ほほ笑ましいなぁって見とったら、ふっと真優と目が合うた。
真優はニヤリと目を細めると「ほんで?」と続ける。
「うちの分のたこ焼き、ちゃんとあるん?」
「そら、生地だらけのバケモンに言われたら用意せんわけにいかんやろ?」
「バケモンって……酷ない?」
カラカラ笑う真優にこっちまで感化されてまう。
俺はひとしきり笑うと「よっしゃ!」と声を張り上げた。
「ほんなら、仕切り直しや! みんな飲みもん持ちや!」
全員が飲み物を手にしたんを確認してから、俺はグラスを掲げた。
「乾杯!」
「乾杯‼」
「うん」
「ほんで、こっち着替えと――腹んとこの紐ぎゅうぎゅうに引っ張ったら、多分大きさいけるから」
「分かった」
「んで、汚れてしもた服は洗濯機ん中放り込んどいて。一、二時間で乾燥までいける、と思う」
「何から何までありがとうな」
洗面所で謙也がてきぱきと真優に渡していく。
その横で俺と金ちゃんは小さくなって様子をうかがう。
「その……ほんますまんかった」
「真優、ほんまごめんなぁ」
俺たちの謝罪の言葉に、真優は仕方なさそうに吹き出すと「しゃーなしやで?」と続ける。
「許したげるけど、うちの分のたこ焼き焼いといてな」
食べきったらあかんで! なんて、言葉と共に俺たちは脱衣所から追い出された。
音がぱたりと止んだ廊下に、謙也のため息が響く。
「何やってんねんよ……」
「謙也も。すまんかった」
「ワイ、ちゃんと後片付けする……」
あんだけ派手にやってしもたもんやから、被害受けたんはもちろん真優だけやなくて。
ローテーブルには生地のしずくが飛んどったし。
床には生地と、木っ端みじんになったポテトチップス散乱しとったし……。
ほんま、俺は人ん家で何しとんねん。
なんて自分に突っ込みながら、部屋に戻る。
したら、部屋ん中は思いのほか片付いとって、思わず三人で見合わせてしまう。
「あ、謙也さん。ひとまずこんくらいは片付けたんすけど」
俺たちが戻ってきたことに気付いた財前が淡々と口にする。
「おおきにな」
謙也の声が若干震えとる。
「ええやっちゃな、お前」
財前は「はいはい」と雑に返すと、スマホを取り出した。
画面に視線落としながら続ける。
「ほんで、生地死んでしもたんで、今ユウジ先輩と小春先輩が追加分買いに行っとります」
手際の良さが桁違いや。
聞いたら、千歳と小石川は飲み物買いに行っとるとか。
そんな話しとるうちに「ただいまぁ」なんて声が聞こえてきて。
「ささ! 真優ちゃん出てくる前にスペシャルなたこ焼き作ってまいまひょ」
「俺と小春のスペシャルたこ焼き食わせたらな!」
言うなり小春がものすご早さで生地を作り直す。
それから、ユウジが改めてたこ焼き機に生地を流し込んで――くるくるとたこ焼きをひっくり返していく。
大皿に積みあがっていくたこ焼きを金ちゃんがよだれ垂らしながら見とったけど、銀が「これは真優はんの分な」と抑え込んどった。
ほどなくして、千歳らも大量の飲み物抱えて戻ってきて。
全員揃ったと同時に、カチャッと扉が開く音がした。
「お風呂ありがとうな」
そんな言葉と共に、真優が部屋に顔を覗かせる。
髪の毛は乾ききってへんけど、すっきりさっぱりしとって。頬なんかはほんのり桃色で。
真優は当たり前みたいに謙也の傍に寄ると、改めて口を開いた。
「お洋服ありがとう……けど、やっぱ大きいな」
そう笑うから。
こっちが見てるん恥ずかしなるくらいに、謙也赤くなってしもてて。
やけど――。
俺はふっと小さく息を吐いた。
さっき、謙也ん家着いたとき。
真優が玄関開けて俺らのこと迎え入れてくれたときな。
――想像以上に家族っぽかったんよ。
そう遠くない未来に現実なりそうやなぁ、なんて。
ほほ笑ましいなぁって見とったら、ふっと真優と目が合うた。
真優はニヤリと目を細めると「ほんで?」と続ける。
「うちの分のたこ焼き、ちゃんとあるん?」
「そら、生地だらけのバケモンに言われたら用意せんわけにいかんやろ?」
「バケモンって……酷ない?」
カラカラ笑う真優にこっちまで感化されてまう。
俺はひとしきり笑うと「よっしゃ!」と声を張り上げた。
「ほんなら、仕切り直しや! みんな飲みもん持ちや!」
全員が飲み物を手にしたんを確認してから、俺はグラスを掲げた。
「乾杯!」
「乾杯‼」