11話:Let‛s TAKOPA!!
「真優、引き出しにボウル入っとるから取って」
「引き出しってここ?」
「そうそう」
「はい。一番おっきいのでええやんな?」
「おん」
入賞者コンサートのあと『打ち上げするんやったらタコパにしよう』って、誰かが言い出して。
そうなったらいろいろ持ち寄りたいし、着替えたいし(みんなは制服やったしな)、一旦解散した。
私は最初から私服やったさかいに、そのまま謙也くん家にお邪魔して、先に準備手伝っとる。
「大阪の子の家ってほんまにたこ焼き機あるねんな」
ローテーブルに出されたたこ焼き機をまじまじと見つめてぼんやり呟く。
「普通ちゃうん?」
謙也くんがたこ焼きの生地をローテーブルに置きながら、至極当然みたいに言うから変な顔になってしもた。
――うち、ないねんな。
「……普通、ではないと思うけど」
「そうか?」
「なんなら、うちたこ焼き作るん初めてやしな」
「マジで言うてる?」
「うん」
そう返せば、謙也くん黙り込んでしもて。
天然記念物見るみたいな顔でこっち見てくる。
別にそんな驚かんでもよくない?
なんて、不貞腐れ気味に謙也くん見つめ返したらチャイムが鳴った。
「白石らちゃうかな。ちょお出て来てくれん?」
焼き始めとくわ、なんて言いながら謙也くんはたこ焼き機に火入れとって。
私は「分かった」って一言残して、忍足家の玄関に向かった。
「はいはい、いらっしゃい」
そう言いながら玄関ドアを開けたら、私服に着替えたみんなが各々なんか持って来とって。
やのに、みんな一瞬固まって動かへんから訝しげに首を傾げる。
「どうしたん? 入らんの?」
「……いや、想像以上に馴染んどる思てな」
白石くんのぼんやりした言葉が、ほんのり焼けてきたたこ焼きの匂いに乗って消えていく。
そうこうしとるうちに、奥の方から「早よきいや! もうちょいで焼けんで!」なんて、謙也くんの声が響いて。
その声に、いの一番に反応したんは金ちゃんやった。
「もう焼けるん⁉」
そんな言葉と共に、あっという間にすっ飛んでいく。
その様子に私は「みんなも早よ上がり」と小さく笑った。
「引き出しってここ?」
「そうそう」
「はい。一番おっきいのでええやんな?」
「おん」
入賞者コンサートのあと『打ち上げするんやったらタコパにしよう』って、誰かが言い出して。
そうなったらいろいろ持ち寄りたいし、着替えたいし(みんなは制服やったしな)、一旦解散した。
私は最初から私服やったさかいに、そのまま謙也くん家にお邪魔して、先に準備手伝っとる。
「大阪の子の家ってほんまにたこ焼き機あるねんな」
ローテーブルに出されたたこ焼き機をまじまじと見つめてぼんやり呟く。
「普通ちゃうん?」
謙也くんがたこ焼きの生地をローテーブルに置きながら、至極当然みたいに言うから変な顔になってしもた。
――うち、ないねんな。
「……普通、ではないと思うけど」
「そうか?」
「なんなら、うちたこ焼き作るん初めてやしな」
「マジで言うてる?」
「うん」
そう返せば、謙也くん黙り込んでしもて。
天然記念物見るみたいな顔でこっち見てくる。
別にそんな驚かんでもよくない?
なんて、不貞腐れ気味に謙也くん見つめ返したらチャイムが鳴った。
「白石らちゃうかな。ちょお出て来てくれん?」
焼き始めとくわ、なんて言いながら謙也くんはたこ焼き機に火入れとって。
私は「分かった」って一言残して、忍足家の玄関に向かった。
「はいはい、いらっしゃい」
そう言いながら玄関ドアを開けたら、私服に着替えたみんなが各々なんか持って来とって。
やのに、みんな一瞬固まって動かへんから訝しげに首を傾げる。
「どうしたん? 入らんの?」
「……いや、想像以上に馴染んどる思てな」
白石くんのぼんやりした言葉が、ほんのり焼けてきたたこ焼きの匂いに乗って消えていく。
そうこうしとるうちに、奥の方から「早よきいや! もうちょいで焼けんで!」なんて、謙也くんの声が響いて。
その声に、いの一番に反応したんは金ちゃんやった。
「もう焼けるん⁉」
そんな言葉と共に、あっという間にすっ飛んでいく。
その様子に私は「みんなも早よ上がり」と小さく笑った。