4話:想う気持ち
尚が帰ったあと、俺は自室のベッドに寝転がっていた。
任しときって言うたけど……。
俺に何ができるんやろか。
あのあと、他にもいろいろ聞いた。
真優がほんまにピアノ頑張っとること。
時折、尚と学校行って、部室の掃除とかしとったこと。
テニス部の話しするときは、楽しそうにしとったこと。
付きまとい被害については、犯人は現在執行猶予がついた状態で仮釈放されていること。
それ聞いた瞬間、部屋ん空気凍ったっちゅーか、凍らせてしもたっちゅーか。
窓の外から聞こえてくる蝉の鳴き声がやたら大きくて。
ほんま腹立つ。
あんな怖い思いさせといて、未遂で済まされるんか。
もう二度と、真優にあんな目遭わせたないのに。
気になって、尚に「なんで、俺なん?」と聞けば、尚は当たり前やんみたいな顔して目を数回瞬かせた。
「やって、謙也くん。お母さんに思いっきり啖呵切っとったやろ? それ見たら、なんや任せられるなって」
付きまとい被害のあと、真優を家の真ん前まで送った日。
玄関先で真優のおかんに怒鳴り散らした俺を見とったらしい。
今更になって、はっず……と顔を覆ってしまった。
そんなことを、思い返しながら俺はスマホを手に取った。
しばらく画面を見つめて、メッセージアプリを開く。
こないだ、電話かかってきたばっかやから上の方に名前が表示されとって。
俺は真優に『ネックレス返したいんやけど、明日少しだけ時間取れる?』と送った。
きっと、すぐに既読はつかないものと思とった。
やけど、画面を開いとるうちに既読マークがついた。
『明日の午前中やったら!』
真優の笑顔、泣いた顔、俺たちを送り出したときの力強い顔が思い出される。
ネックレス返したいんもあるけど、正直、直接顔見たいって思いが強い。
真優が俺見て安心するかは分からんけど。
少なくとも俺は――。
俺は起き上がると「うっし!」と両頬を叩いて気合を入れた。
任しときって言うたけど……。
俺に何ができるんやろか。
あのあと、他にもいろいろ聞いた。
真優がほんまにピアノ頑張っとること。
時折、尚と学校行って、部室の掃除とかしとったこと。
テニス部の話しするときは、楽しそうにしとったこと。
付きまとい被害については、犯人は現在執行猶予がついた状態で仮釈放されていること。
それ聞いた瞬間、部屋ん空気凍ったっちゅーか、凍らせてしもたっちゅーか。
窓の外から聞こえてくる蝉の鳴き声がやたら大きくて。
ほんま腹立つ。
あんな怖い思いさせといて、未遂で済まされるんか。
もう二度と、真優にあんな目遭わせたないのに。
気になって、尚に「なんで、俺なん?」と聞けば、尚は当たり前やんみたいな顔して目を数回瞬かせた。
「やって、謙也くん。お母さんに思いっきり啖呵切っとったやろ? それ見たら、なんや任せられるなって」
付きまとい被害のあと、真優を家の真ん前まで送った日。
玄関先で真優のおかんに怒鳴り散らした俺を見とったらしい。
今更になって、はっず……と顔を覆ってしまった。
そんなことを、思い返しながら俺はスマホを手に取った。
しばらく画面を見つめて、メッセージアプリを開く。
こないだ、電話かかってきたばっかやから上の方に名前が表示されとって。
俺は真優に『ネックレス返したいんやけど、明日少しだけ時間取れる?』と送った。
きっと、すぐに既読はつかないものと思とった。
やけど、画面を開いとるうちに既読マークがついた。
『明日の午前中やったら!』
真優の笑顔、泣いた顔、俺たちを送り出したときの力強い顔が思い出される。
ネックレス返したいんもあるけど、正直、直接顔見たいって思いが強い。
真優が俺見て安心するかは分からんけど。
少なくとも俺は――。
俺は起き上がると「うっし!」と両頬を叩いて気合を入れた。