2 光と影
ゆっくりと表紙を開く。
『まもるくんへ』
1ページ目には画用紙にカラーペンでそう書かれた可愛い文字が目に飛び込んできた。
周りにはお花やハートがたくさん描かれていて、送り主はきっと女の子だと確信する。
思わず彼を見れば、ゆっくりと頷いていて、私もそれに応えるかのようにゆっくりとページをめくった。
そこには小学校くらいのまもちゃんの成長していく姿が納められた写真がいくつも貼られていた。
でも、どの写真にも笑顔が無くて、私の心もチクリと痛む。
あれ?
パラパラとページをめくる手が止まる。
「この子は…?」
思わず訊ねた。
だってこの子と一緒に写っているまもちゃんは、少し不器用だけど笑っていたから。
隣で嬉しそうに笑顔をこちらに向けてくる女の子はとても可愛くて、ただそれだけのことなのにバカみたいに胸がざわつく。
「従姉だ。従姉の彩花。」
「え!?」
イトコ…!?
私が驚いていると、隣に座り直した彼は更に次のページを開いた。
そこには優しそうに微笑む女の人がさっきの女の子を抱き締めていて、隣には男の人がまもちゃんの肩に両手を置いて笑顔で写っている、家族写真のような一枚が貼られていた。
この中のまもちゃんは、やっぱり笑っていなかった。
「これは、彩花の両親。俺の叔父と叔母だ。」
「まもちゃんの…!?」
「ああ。俺の親戚だ。もちろん…生きてるよ。」
そう言う彼はどこか辛そうだったけど…
――生きてる――
私は、その言葉に胸が一杯になっていた。
その後、小学生のまもちゃんが、この人達とどういう風に過ごして、どんな風に別れてしまったかを話してくれた。
だけどやっぱりそれらは問題ではなくて…。
「うさ…?」
黙ってしまった私に、まもちゃんは心細そうな声で呼び掛けてきた。
「…かった…」
「え?」
私の頬には無意識に涙が伝う。
「うさ!?何で泣いて…」
「良かったあ…っ!」
慌てる彼の言葉を遮って、心からの言葉を口にした。
「良かった…!まもちゃん、一人じゃ…ないんだね!!こんなに素敵な家族がいるんだね…!!」
溢れる涙を止められずに「良かった…良かったよお…」と言っていると、
「うさ…」
彼も泣き出しそうな顔をして私の事を抱き寄せた。
.
『まもるくんへ』
1ページ目には画用紙にカラーペンでそう書かれた可愛い文字が目に飛び込んできた。
周りにはお花やハートがたくさん描かれていて、送り主はきっと女の子だと確信する。
思わず彼を見れば、ゆっくりと頷いていて、私もそれに応えるかのようにゆっくりとページをめくった。
そこには小学校くらいのまもちゃんの成長していく姿が納められた写真がいくつも貼られていた。
でも、どの写真にも笑顔が無くて、私の心もチクリと痛む。
あれ?
パラパラとページをめくる手が止まる。
「この子は…?」
思わず訊ねた。
だってこの子と一緒に写っているまもちゃんは、少し不器用だけど笑っていたから。
隣で嬉しそうに笑顔をこちらに向けてくる女の子はとても可愛くて、ただそれだけのことなのにバカみたいに胸がざわつく。
「従姉だ。従姉の彩花。」
「え!?」
イトコ…!?
私が驚いていると、隣に座り直した彼は更に次のページを開いた。
そこには優しそうに微笑む女の人がさっきの女の子を抱き締めていて、隣には男の人がまもちゃんの肩に両手を置いて笑顔で写っている、家族写真のような一枚が貼られていた。
この中のまもちゃんは、やっぱり笑っていなかった。
「これは、彩花の両親。俺の叔父と叔母だ。」
「まもちゃんの…!?」
「ああ。俺の親戚だ。もちろん…生きてるよ。」
そう言う彼はどこか辛そうだったけど…
――生きてる――
私は、その言葉に胸が一杯になっていた。
その後、小学生のまもちゃんが、この人達とどういう風に過ごして、どんな風に別れてしまったかを話してくれた。
だけどやっぱりそれらは問題ではなくて…。
「うさ…?」
黙ってしまった私に、まもちゃんは心細そうな声で呼び掛けてきた。
「…かった…」
「え?」
私の頬には無意識に涙が伝う。
「うさ!?何で泣いて…」
「良かったあ…っ!」
慌てる彼の言葉を遮って、心からの言葉を口にした。
「良かった…!まもちゃん、一人じゃ…ないんだね!!こんなに素敵な家族がいるんだね…!!」
溢れる涙を止められずに「良かった…良かったよお…」と言っていると、
「うさ…」
彼も泣き出しそうな顔をして私の事を抱き寄せた。
.