2 光と影




第二話
『光と影』







カーテンの隙間から日の光が差し込んで、私の事を起こそうとする。

「う…ん…」

トントンと肩を叩かれて私はよけるように寝返りを打つ。

「ルナ~…あと5分…」

すると再び肩を叩かれる。私はようやく目を開けて抵抗する。

「もうルナ!あとちょっと寝かせてよ~!」

「…。おはよう、うさ。」

へ!?


真正面にいる若干呆れている顔に驚いてガバッと体を起こす。


「まもちゃん!お…おはよ!」


私は意味不明の笑い声を上げながら挨拶を返す。

そうだった。私、まもちゃんの家に泊まったんだった。


「ホントにうさは朝弱いよな。ルナも毎日大変だ。」

溜め息を付いて言われてしまった。

「もー酷いー!起きるもん!」

そうして慌てて着替え始めようとする。
でも、まだ彼が寝室にいることを確認してボタンを外そうとした手を止めた。

「あのー…まもちゃん?」

「ん?」

「私、着替えるんだけど?」

「うん。」

それでも動かないでずっとこっちを見続けるまもちゃん。

「まもちゃん!恥ずかしいから向こう行っててよ!」

「別に、いいだろ今更。」

私の言葉に意外そうに不満の声を漏らす彼に、昨夜の事も一緒に思い出した私は顔を真っ赤にして反論する。


「恥ずかしいものは恥ずかしいの!!」

「…はいはい。」


観念した彼はドアに手を掛け、向こうの部屋に姿を消す。
ホッとして再び脱ぎ始めたその時。

ガチャリとドアがノックもせずに開いた。

私はもう一度大声を上げそうになったけど…

「着替えたら、大事な話があるから。」

とても真面目な顔をしてそう言ってきたから叫び損なってしまった。


「…?うん。」

私の返事を聞くと彼は小さく頷いて、ドアが静かに閉められた。










着替え終わると顔を洗ってダイニングキッチンへ向かう。

コーヒーのいい匂いが出迎えた。

「はい。」

まもちゃんはそう言って、私が自分用に買ったマグカップを差し出してくる。

「ありがと。」

一口飲むと、ミルクとお砂糖が私好みに入れられていて、体と心がほっこり温まる。


「座って飲めよ。」

「は~い。」


椅子に腰掛けると、まもちゃんは「ちょっと待ってて」と言い、再び自室に戻った。

ほんの数十秒で出てきて、その手に持つものを私に渡してくる。


手に取ると、彼は正面に座る。表情はどことなく不安が滲み出ていたけれど、何かを決心したような強い意思を感じた。


「まもちゃん…これ…」


「まずはそれを見て欲しい。」




私が手にしたそれは、古いアルバムだった。






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