12 無限



「まさかそんな…!?」

ナタリアの声がしてそちらを向けば、シルバームーンクリスタルが私とまもちゃんのゴールデンクリスタルの光に誘われるかのようにナタリアの手元から離れていった。

それをまもちゃんが受け取り、私の胸元にかざす。その手を私も重ねて目を閉じた。


温かい。


「みんな!私たちもセーラームーンの呪いを解くパワーを送るのよ!!」

ヴィーナスの掛け声に8人は私にパワーを注いでくれる。

「小ざかしい真似を!」

ルシファーは再び攻撃を仕掛けてくる。けれどそれも皆の今までにはないほどの力で弾き返し、私は更なる体の変化を感じていた。

「うさこ…」

呼ばれてうっすらと瞳を開けると、目の前の彼の長い睫毛が伏せられていくのが見えて私ももう一度目を閉じた。


まもちゃんが昔のように呼んでくれる時は、いつも何かしらの感情が昂ぶったときで。

だから普段冷静な彼がそれを言うのはすごく珍しいことなのだけれど。

でも、だからこそ、今そう呼んでくれることが嬉しくて…




唇を重ねると、最後に欠けていた何かも満ちていく。



トクン




トクン






「まもちゃん…みんな…!!」



再び目を開けた時には完全に元の私に戻っていることが身体中に温かく流れる皆の力で感じることができて、嬉しさにもう一度涙を流す。

「セーラームーン!」

「うさぎちゃん!」

「プリンセス…!!」

皆も私のことを嬉しそうに涙を溢れさせて呼んでくれる。

私、またこの大好きな光の中に帰ってこれたのね。

「みんな、ありがとう…。」


そして、新たな星の力とシルバームーンクリスタルの力を同化させてスティックに祈りを捧げる。


そして皆も同じ様に祈りを込めて力を与えてくれる。


「バカな…刻印が…!」

「私は…私達は負けない!!」



胸元の禍々しい刻印が、私達の聖なる輝きで全て消えていく。



「ルシファー!私達がこの地底帝国もろとも封印するわ!!」









つづく
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