10 交錯する想い
~城内部・玉座の間~
愛する人のカタチをぼんやりと思い出している中、ルシファーはニヤリと一人笑う。
「ふん…喜べ。お前の仲間たちが命も顧みずこの帝国へ乗り込んできたぞ。」
目の前の赤い瞳をした男はそう言って来る。
「皆が…!?」
力を失っていたはずの体に僅かに火が灯る。
大切な人たちの姿がはっきりと浮かび上がった。
「これはお前との婚儀を盛大に開かねばならぬな。」
しっかりするのようさぎ。
私はこのまま魂で終わるわけにはいかない。
皆に求められていているのと同じだけ私も皆のことを求めているの。
こんな場所で地球を死の星にするためにこんな男と結婚なんて絶対にしない。
「私は、あなたのモノにはならないわ!!」
「急に強気だな。さては、あいつらが無事にここまでこられると思っているのか?」
「思ってるわよ!!皆はね、私よりもずっと強いんだから!!」
「銀河一のクリスタルを持っていたお前とは思えないような言葉だ。見え透いた嘘をつくのは却って痛々しいぞ。」
「私たちはクリスタルだけで戦ってるんじゃない!!!」
「お前…魂だけとは思えぬ輝きだな。ますます欲しくなったぞ。」
「ルシファー!!」
話しても通じない彼に強い眼差しを送る。
セーラー戦士の私たちは絶対の絆を持っているの。それはあなたには分からないような強い強い結びつき。
その力はきっと奇跡を起こせる。
まもちゃん。あなたと私は二人で一つなの。だから絶対またここで巡り合ってルシファーを倒してみせる!!
「そろそろナタリアにお前のクリスタルを受け取りに行こう。その寄り道でお前の仲間を殺してくるぞ。」
ガシャリと枷を最大まで動かして彼を睨む。
「あなたに彼女たちは殺せない!」
すると彼はつうと私の頬をなぞってうすら笑う。
「面白い。お前はそこで見ているがいい。プリンセス・セレニティ…」
そして男は昂ぶる感情の私を置いて静かに部屋を後にした。
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