6 対峙
第六話
『対峙』
クラウンに行くと、戦士仲間が勢揃いで待ち構えていて、俺は先程あったことを詳しく伝えた。
「うさぎのところに行きます!衛さんはアルテミス達から敵の情報を聞いておいてください!」
美奈のその慌てた様子が、彼女たちが掴んでいる敵の強大さを物語っていて次につなぐ言葉が出なくなる。
そうこうしているうちに彼女たちは血相を変えて月野家に向かっていった。
「私たちが何も言わなかったのもいけなかったんです。うさぎちゃんの周りの変化に一番早く気付くのは私達よりも衛さんなのに…うかつでした。ごめんなさい!」
残った亜美が悔しさを滲ませながらも頭を下げる。
「俺も分かっていなかったから…。いや、お互い謝るのは後にしよう。
教えてくれ。一体何がうさを狙っているんだ?」
パソコンを前にしているアルテミスに、知らずに早口で問い掛ける。
「シルバーミレニアムが古(いにしえ)に葬り去ったはずの地底帝国。」
眉間に皺を寄せながらアルテミスは重い口を開いてそう言った。
「マグマ活動を負の原動力に変えて、その帝国が蘇ったんだ。だけどそれがまだ充分に完成されてないところで急にマグマ活動の数値が通常化した。僕は何か別の方法で地球に乗り込むつもりなんだと思ったんだけど…」
「それが彩花、な訳か。」
コクリ。白猫は頷く。
「イトコの衛にこんなことを言うのは酷だけど、本気で…いやそれ以上の力で臨まなければ絶対に勝てない相手だ。僕達の推測では、彼女には莫大な力が注がれたはずだから。」
アルテミスは真っ直ぐに俺を見つめて言う。
幼い頃の笑顔の彩花と、闇のオーラにつつまれたさっきの彩花の姿が頭を掠める。
「ああ…。でもその帝国の主を攻撃しなければ解決にはならない。」
「今、地底帝国に行けるルートを探しているんです。それまでは、私達はその彩花さんからうさぎちゃんを全力で守らなければいけません。」
亜美は俺の言葉に頷き、もう一度コンピューターの前に座り直してキーボードを叩きながら話した。
また一つの闇が、銀河一の光に呼び寄せられてきたというのか…。
うさとシルバームーンクリスタルを狙い、彩花を操る見えざる真の敵のことを思い拳に力を込める。
だけど俺達は負けない。どんなことがあっても。
再び月野家に足を運ぼうとしたが、はたと立ち止まって別の方角へ進んだ。
幼いころの記憶を辿ってあの家へ――――――
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