4 first contact
「マグマの数値が通常に戻ったわ!」
指令室で敵の情報を集めていた私はアルテミスに叫ぶ。
うさぎちゃんに怪しまれることが無いように、学校に行っている間と寝ている時に指令室に通っていた。
今は深夜2時。今まで休むことなく働いていた暗黒エネルギーがどういう訳か突然通常化した。
「地球上の変化は!?」
アルテミスが驚きながら、それが地上に与える影響が無いか確認を始める。
私も様々なコンピューターを操作して確認したけれど、どうやら何も変化が無さそうだった。
「敵が…消えた?」
「そんなはず無いわよ!あれだけのエネルギーを発していたのよ!?」
そうよ日本中の火山を噴火させられるエネルギーを持ちながら一瞬で消えてしまうなんてこと、あるはずが無いわ。
「うん。分かってる。敵は、アプローチを変えたのかもしれない。」
アルテミスの横顔は見えない不安に張り詰めていた。
「嫌な予感がするわ。もう一度徹底的に調べましょう!」
「ああ!」
うさぎちゃん、大丈夫だからね。私達があなたを守るわ。
「ねえルナ?」
いつの日だったかうさぎちゃんの部屋の窓から2人で月をぼんやりと眺めている時。私を抱いて頭を撫でながらポツリと呟いた。
「私ね、今…とっても幸せなんだ…。」
その声は少し震えていて、思わず主の顔を見上げた。
「ずっと…このまま、幸せだよね?」
うさぎちゃんは月から目を逸らさずに、私に問い掛けながらも自分に言い聞かせるように話す。
私を抱き締める力がほんの少し強くなる。それはあなたの不安な気持ちを表していて…胸が苦しくなった。
「ちびうさちゃんが元気なのが、その証拠よ?」
少し前にちょっとだけ遊びに未来から来たピンク頭の少女を思い出して言う。
「そっか…そうだよね!」
その時にようやくうさぎちゃんは笑顔を向けてくれた。
「大丈夫…きっと何とかするから…!」
私はそう言ってもう一度自分を奮い立たせた―――――
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