帰らない日(クン美奈)
帰りたくない
そう言われて帰す男がどこにいる
ここにいる
もちろん美奈子にはこの世の不満を全て集めましたとでも言うような顔をされるがそんなものは知らん
だいたいお前はまだ未成年だ
そして俺は成人なので
いくら付き合ってると言えど線引きしなきゃならんところがあるだろう
「もういい帰る」
「送る」
「お断りします」
そうしてリビングのドアを音を立てて去る恋人の横顔は泣きそうだった
美奈子にはこんな想いをさせてばかりだな
しかし足の速さだけは自信のある俺はあっという間に追いつくと悔しげな彼女の手首を掴んで車で送った
「中途半端な優しさなんてラマにでも食わせちまえ」
ぐずぐず泣きながら意味不明は悪態をつける恋人に思わず笑ってしまう
「は?あんた今笑った??可愛い彼女泣かせといて…!」
「…ラマがどんな動物か知ってるのか?」
「知らないわよ!なんか語感が良いから言っただけ!!」
ついに吹き出してしまえば美奈子はプンスカ怒る
「まったく君は」
信号は赤で言葉を切ると隣の彼女を見つめる
「困ったお嬢さんだ」
そんな風にしか言えない俺だったが、美奈子の顔には内にある想いが伝わってしまっている様が見て取れて
どうしようもない気持ちを持て余しながら前を向いた
「…ずっるい」
「なんだ?」
「バカ!ほんと、タチ悪い!」
「ははっ」
その後はなんとなく空気が和らいで、家の前まですぐに着いてしまった
「あとひと月だな」
「何が?」
「高校を卒業するまで、あとひと月だ」
「…そーだけど?」
「そしたら作ってやってもいいぞ」
頬に手を置くと何を言われるのかまるで分からない顔をした美奈子にキスをする
「帰らなくてもいい日」
おわり
そう言われて帰す男がどこにいる
ここにいる
もちろん美奈子にはこの世の不満を全て集めましたとでも言うような顔をされるがそんなものは知らん
だいたいお前はまだ未成年だ
そして俺は成人なので
いくら付き合ってると言えど線引きしなきゃならんところがあるだろう
「もういい帰る」
「送る」
「お断りします」
そうしてリビングのドアを音を立てて去る恋人の横顔は泣きそうだった
美奈子にはこんな想いをさせてばかりだな
しかし足の速さだけは自信のある俺はあっという間に追いつくと悔しげな彼女の手首を掴んで車で送った
「中途半端な優しさなんてラマにでも食わせちまえ」
ぐずぐず泣きながら意味不明は悪態をつける恋人に思わず笑ってしまう
「は?あんた今笑った??可愛い彼女泣かせといて…!」
「…ラマがどんな動物か知ってるのか?」
「知らないわよ!なんか語感が良いから言っただけ!!」
ついに吹き出してしまえば美奈子はプンスカ怒る
「まったく君は」
信号は赤で言葉を切ると隣の彼女を見つめる
「困ったお嬢さんだ」
そんな風にしか言えない俺だったが、美奈子の顔には内にある想いが伝わってしまっている様が見て取れて
どうしようもない気持ちを持て余しながら前を向いた
「…ずっるい」
「なんだ?」
「バカ!ほんと、タチ悪い!」
「ははっ」
その後はなんとなく空気が和らいで、家の前まですぐに着いてしまった
「あとひと月だな」
「何が?」
「高校を卒業するまで、あとひと月だ」
「…そーだけど?」
「そしたら作ってやってもいいぞ」
頬に手を置くと何を言われるのかまるで分からない顔をした美奈子にキスをする
「帰らなくてもいい日」
おわり