意地っ張りな彼女(ジェダレイ)
近くの公園に着くと、すぐに手は離されて、彼女は一人ベンチに腰掛ける。
「えっと…レイさん…?」
「ここ。座りなさいよ。」
「うん。」
言われるがまま隣に座ると、彼女にチラッと見られてすぐに逸らされる。
「行ってもいいわよ。」
「え?」
唐突な言葉に何の気の利いた返事もできない俺は阿呆みたいに見えたかもしれない。
「だから、映画。」
「え?映画?でも恋愛映画は苦手なんだよね?」
「…チケット代がもったいないでしょ。だから、仕方なくよ。」
クールな雰囲気でそう言う彼女は相変わらず目は合わせてくれないけれど、俺の見る限りでは明らかにその白い頬を紅潮させていた。
そう。まるで甘くて苦いビターチョコレートのように。
「うん。このまま食べちゃいたいくらいだ。」
「は?」
「ん?なんでもないよ。」
満面の笑顔でそう切り返すと、彼女は何も言えなくなってしまった。
だけど少ししてから口を開く。
「恋愛映画は嫌いだけど、瑛二さんといるのは嫌いじゃないから。」
小さく呟いたその言葉は、100回好きと言われるよりも嬉しくて…思わず彼女を抱き締めた。
素直になれない君だけど、結局最後はこうやって俺の心を幸せで満たしてくれるから―――――
やっぱり女の子はお菓子と幸せでできているんだと思った。
君は俺だけの甘くて少し苦い…一番大好きなお菓子だね。
おわり
ヒトコト:
な…なにこれ瑛二、病気ww