七夕短編2025年
ジェダレイ
「瑛二さんは何を願ったの?」
器用に作った七夕飾りを付けていく彼の指先を見つめながらぽつりと問う。
「レイの夢が叶いますように」
「え、あたしのこと?!」
「もちろん。君の幸せが俺の一番の幸せだからね」
臆面もなく、今宵の星空のようにキラキラと。
レイは目がチカチカする中で、そんな風に返してくれる瑛二の方が自分よりもずっと乙女チックでロマンチストだと感じる。眩しいような、悔しいような。胸の奥できゅっと音を立てたのを隠すように「そう」と短く呟いた後プイッと顔を背けた。
私も瑛二さんの事書けばよかったかしら。
そう思うレイは、数分前『商売繁盛』と書いた短冊に何となくいたたまれない気持ちになりつつ。とりあえず彼にバレない事を願った。
「瑛二さんは何を願ったの?」
器用に作った七夕飾りを付けていく彼の指先を見つめながらぽつりと問う。
「レイの夢が叶いますように」
「え、あたしのこと?!」
「もちろん。君の幸せが俺の一番の幸せだからね」
臆面もなく、今宵の星空のようにキラキラと。
レイは目がチカチカする中で、そんな風に返してくれる瑛二の方が自分よりもずっと乙女チックでロマンチストだと感じる。眩しいような、悔しいような。胸の奥できゅっと音を立てたのを隠すように「そう」と短く呟いた後プイッと顔を背けた。
私も瑛二さんの事書けばよかったかしら。
そう思うレイは、数分前『商売繁盛』と書いた短冊に何となくいたたまれない気持ちになりつつ。とりあえず彼にバレない事を願った。
