壁ドンをしてみよう
ジェダレイの場合。
※まだ付き合ってない二人
ゆえにジェダのナルシスト強め。
ドンッ!!
「なんのつもりですの?」
火川神社の御神木を前に目を閉じていたレイは、突然背後から両手で木に付いて囲った相手にまるで驚いた風ではなく目を開けぬまま冷静に尋ねた。
「好きだ。」
「…意味が分からないわ。」
「君が好きだ。」
「怖いわよ。邪念を挟んでこないで。精神統一の気が乱れますわ。」
「俺は君を想うだけで今の精神構造は成り立っている。だから全く乱れない。」
「あなたの話をしてるんじゃなくてよ。さっさとその手をどけて下さらない?」
溜め息を付いたレイは全く靡く様子も無く言い放つ。
「…」
もう何度告白しただろうか。今回もふいにされた結果を受け止めきることが出来ずに瑛二はその手を離せないでいた。
「けど、俺だって分かったよね?それって、レイさんの心の中にも少しは俺がいるってことなんじゃないか?」
「…知りませんわ。」
レイはそこで初めて目を開けて振り向く。そして困惑する。あまりにも自分へのストレートな愛情を示した瑛二の顔がそこにあったから。
「レイさん…」
「ごきげんよう。」
するっと身を屈めて囲いから抜け出したレイは一瞥もくれることなく社へと進む。
逃げるようで癪だが、これ以上自分の心の内に踏み込まれたくなかった。そうでもしなければ認めざるを得なくなる。
瑛二の言葉を肯定するほどの素直さと勇気はまだない。それでもこうして毎日のように顔を合わせていたら…分からない。
いつも的確な判断力とそれに伴う行動力をもつ彼女はそれを掻き乱されるその感情から目を背け続けるのが難しくなってきていた。
「あんな目…ずるいわよ…。」
社に戻ったレイは、強引なくせに去った自分のことは追わない気遣いと優しさに胸を掴まれそうになる感覚にぐっと堪えて吐息とともに囁いた。
※まだ付き合ってない二人
ゆえにジェダのナルシスト強め。
ドンッ!!
「なんのつもりですの?」
火川神社の御神木を前に目を閉じていたレイは、突然背後から両手で木に付いて囲った相手にまるで驚いた風ではなく目を開けぬまま冷静に尋ねた。
「好きだ。」
「…意味が分からないわ。」
「君が好きだ。」
「怖いわよ。邪念を挟んでこないで。精神統一の気が乱れますわ。」
「俺は君を想うだけで今の精神構造は成り立っている。だから全く乱れない。」
「あなたの話をしてるんじゃなくてよ。さっさとその手をどけて下さらない?」
溜め息を付いたレイは全く靡く様子も無く言い放つ。
「…」
もう何度告白しただろうか。今回もふいにされた結果を受け止めきることが出来ずに瑛二はその手を離せないでいた。
「けど、俺だって分かったよね?それって、レイさんの心の中にも少しは俺がいるってことなんじゃないか?」
「…知りませんわ。」
レイはそこで初めて目を開けて振り向く。そして困惑する。あまりにも自分へのストレートな愛情を示した瑛二の顔がそこにあったから。
「レイさん…」
「ごきげんよう。」
するっと身を屈めて囲いから抜け出したレイは一瞥もくれることなく社へと進む。
逃げるようで癪だが、これ以上自分の心の内に踏み込まれたくなかった。そうでもしなければ認めざるを得なくなる。
瑛二の言葉を肯定するほどの素直さと勇気はまだない。それでもこうして毎日のように顔を合わせていたら…分からない。
いつも的確な判断力とそれに伴う行動力をもつ彼女はそれを掻き乱されるその感情から目を背け続けるのが難しくなってきていた。
「あんな目…ずるいわよ…。」
社に戻ったレイは、強引なくせに去った自分のことは追わない気遣いと優しさに胸を掴まれそうになる感覚にぐっと堪えて吐息とともに囁いた。