3 冷静と情熱の間

いつまで私はこうしていればいいのかしら



いいえ



私はいつまでこうしているつもりなの――――?






第三話
『冷静と情熱の間』






セレニティは何もできない自分に胸を痛めていた。



私にも力が欲しい


守られるばかりではなくて守れる力が…





『セレニティ!!』




「エンディミオン…!?」




どうして。なぜ。そんなことを考えるよりも先に心で彼の声を感じ取っていた。

自分を呼ぶ愛しい彼の声。




会いたい




貴方に会いたい…!!




私は、貴方と一緒なら強くなれる



そう思えるから―――




『生きてくださいプリンセス』




出ていこうと扉の前まで来たときにヴィーナスの言葉を思い出す。



生きる



生きるという意味




生きることのできる場所





私にとってはそれは、彼と共に在ることなの





「ヴィーナス…マーズ、マーキュリー…ジュピター…!ごめんなさい。」

プリンセスは扉を開けた。その扉は、王族と、直属の部下しか開けられない扉。
だからヴィーナスはこの部屋を選んだ。そのことはプリンセスも分かっていた。この扉を開けてしまう意味も。


「エンディミオン…」


皆、どこまでも身勝手な私を許して…!






セレニティは決意した。全てを投げうってでも、彼と共に在りたいと。


例えばそれが破滅を辿る道だとしても。

1/3ページ
スキ