9 鎮魂歌
2人が歩き出す少し前、メタリアから致命傷の攻撃を受けながらも最後の瞬間まで懸命に生きた8人がいた―――――
第九話
『鎮魂歌』
メタリアは彼らに死に追いやるほどの手応えを感じたらしく、もう用はないといったところであろうか。彼らに背を向け、銀水晶の力を奪うために猛然と姿を消した。
「ジェダイト…ジェダイト…!!」
「マーズ…」
全身の感覚が全く無くなってしまっても、マーズはすぐ近くに倒れている金髪の青年に必死に呼び掛ける。
横向きに倒れ、頭から血を流すジェダイトは、目にもそれが流れてきて愛しい人の顔がよく見えない。それでも…。
「嬉しい…な…マーズがそんなに俺の事を…呼んでくれる…なんて…。」
ハラハラと涙を流してそれを聞くことしかできないマーズは、そのまま彼が静かに生命を閉じていくのを感じていた。
「ジェダイト…ジェダイト…ジェダ…」
最後まで彼の姿を見つめて、瞳をうっすらと開けたまま、火星の守護戦士の熱く燃える炎はそこで消えた。
「新曲…出来たのよ…?」
ゾイサイトは瞳を閉じたまま、マーキュリーに掠れた声で呟く。
「本当ですか…?聞きたかったな…。」
「マーキュリー…」
そして静かに手を重ねる。彼女の手の平にトン…トン…と指を小さく叩いていく。
僅かに彼女は微笑むと、閉じた瞳から涙がこぼれ落ちる。
マーキュリーの耳には確かに彼の奏でる音楽が聞こえていた。
「素敵…です」
彼女の手の力が抜けていくのを感じながらも、片手での演奏を続ける。
「あんたのこと…嫌いじゃなかったわ…。」
既に息をしていない水星の戦士に一言そう告げる。
ゾイサイトは演奏を終えたその手で彼女の白い手を握ると、そのまま動かなくなった。
第九話
『鎮魂歌』
メタリアは彼らに死に追いやるほどの手応えを感じたらしく、もう用はないといったところであろうか。彼らに背を向け、銀水晶の力を奪うために猛然と姿を消した。
「ジェダイト…ジェダイト…!!」
「マーズ…」
全身の感覚が全く無くなってしまっても、マーズはすぐ近くに倒れている金髪の青年に必死に呼び掛ける。
横向きに倒れ、頭から血を流すジェダイトは、目にもそれが流れてきて愛しい人の顔がよく見えない。それでも…。
「嬉しい…な…マーズがそんなに俺の事を…呼んでくれる…なんて…。」
ハラハラと涙を流してそれを聞くことしかできないマーズは、そのまま彼が静かに生命を閉じていくのを感じていた。
「ジェダイト…ジェダイト…ジェダ…」
最後まで彼の姿を見つめて、瞳をうっすらと開けたまま、火星の守護戦士の熱く燃える炎はそこで消えた。
「新曲…出来たのよ…?」
ゾイサイトは瞳を閉じたまま、マーキュリーに掠れた声で呟く。
「本当ですか…?聞きたかったな…。」
「マーキュリー…」
そして静かに手を重ねる。彼女の手の平にトン…トン…と指を小さく叩いていく。
僅かに彼女は微笑むと、閉じた瞳から涙がこぼれ落ちる。
マーキュリーの耳には確かに彼の奏でる音楽が聞こえていた。
「素敵…です」
彼女の手の力が抜けていくのを感じながらも、片手での演奏を続ける。
「あんたのこと…嫌いじゃなかったわ…。」
既に息をしていない水星の戦士に一言そう告げる。
ゾイサイトは演奏を終えたその手で彼女の白い手を握ると、そのまま動かなくなった。
