8 願い

ヴィーナスはセレニティから貰い受けたパールのブレスレットを取り出す。

「プリンセス…どうか最後の私達の勇気をお守りください。」

「ヴィーナス!?何を!?」

クンツァイトが月の守護戦士リーダーに叫ぶ。彼女の手には、光る聖剣が握られていた。

「倒せなくても…アイツには一太刀浴びせなきゃ死んでも死にきれないわ…!!」

『フフフ…そのような小さき刃で何ができる?』

メタリアはそう言い、軽くその右手を振る。するとそこから嵐のような風が起こり、戦士たちをなぎ払おうと襲い掛かってきた。

「させるかあああ!!」

ジュピターは嵐には嵐を。彼女の守護パワーで皆を守る。

「私達のメタモルフォーゼパワーを全て聖剣に授けるわ!」

マーキュリーは巻き起こる嵐に耐えながら変身ペンを取り出した。

「私達の最後の力、見せてあげる!」

マーズは体に炎をまとって悪魔に睨みをぶつける。


「皆!俺たちも四天王としての残された力を彼女達に!!」

クンツァイトは仲間に呼び掛け、聖剣を握るヴィーナスに手を重ねる。

その鞘の部分を見れば月の王女のパールがあった。

「マスター…」

月の王女を考えればそこには必ず自分の主の姿がある。

以前ならそれは悩みの種で、頭を抱えるだけのものだったが…今は臣下として誇りだった。

そして友として…嬉しかった。


「さらば。エンディミオン様…。」


8人の頬には真珠のような涙が伝っていた――――




彼らの聖なる力は悪魔を貫く。


確かにそれはダメージを与えたが、更なる怒りを露呈したメタリアはすぐに反撃を仕掛け、信じられないほどの大爆発を起こした―――――



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