番外編 『11年分の』
「まもちゃん! たんじょーびおめでとっ」
「ありがとううさちゃん」
六歳の誕生日の時にそう言って俺にプレゼントをくれたのは、大好きな幼馴染の女の子だった。
銀河学園で生徒が夏服になってから少し経った頃にうさちゃん……今は俺の恋人である彼女は一足先に誕生日を迎えていて、期末テストが明けた解放感もあり、休日だったことも重なって沢山祝うことができた。あの日は今思い出しても最高の一日。
「こんなに祝ってもらって、あたしまもちゃんのお誕生日の時ちゃんとお返ししきれるかなぁ」
「俺はうさがいてくれたらそれで充分」
「まもちゃん……!」
涙をぽろっと流して飛びついてきた恋人を抱き止めてキスをした。
「まもちゃん、お誕生日おめでとう!!」
「ありがとう、うさ」
記憶にある天使な笑顔のままで祝ってくれるうさに、胸がいっぱいになる。
「えっとね、プレゼントなんだけど」
「うさ」
「え?」
「プレゼント」
「あ、だからこれを」
「うんありがとう。嬉しいよ。でもこれは一番目のプレゼントを開けたら見るよ」
「一番目のプレゼント?」
「そう。だから、うさ」
「はい?」
「プレゼントは、うさ。うさちゃんが欲しい」
「へ?」
「言ったろ? 俺はうさがいてくれたらそれで充分だって」
「……それ、そういう意味でっ?!?! んんっ」
もうすっかり覚え込ませた深いキスをすると、くたっと力が抜けて、戸惑いつつも俺の舌の動きに応えてくれる。
「ん、もう、まもちゃんのすけべ! あの時の感動を返してよ!」
「バカ言え。俺はいつだって真剣だよ」
「バカバカ!」
胸をぽかぽかと痛くない拳で叩いてくる幼馴染がどうしようもなく可愛くて笑ってしまうけれど、ふと、顎を持ち上げて瞳を潤ませて首まで赤い彼女を至近距離で見てしまえば、最早俺の理性は風前の灯だった。
「それで、返事は?」
「えっと……」
「うさ、俺はお前をこの先一生大事にする。だから……」
攫うようなキスをして、鼻先で囁く。
「うさちゃんの初めてを俺にくれ」
長い沈黙を全理性を総動員して耐え忍ぶ。
やがて彼女が小さく頷くのを見た俺は、腕の中いっぱいに彼女を包み込んだ。
俺には圧倒的に君が足りないから。11年分の想いを込めて愛すから、11年分の君をこのひとときで満たして欲しい。
大好きだよ、うさちゃん
おわり
「ありがとううさちゃん」
六歳の誕生日の時にそう言って俺にプレゼントをくれたのは、大好きな幼馴染の女の子だった。
銀河学園で生徒が夏服になってから少し経った頃にうさちゃん……今は俺の恋人である彼女は一足先に誕生日を迎えていて、期末テストが明けた解放感もあり、休日だったことも重なって沢山祝うことができた。あの日は今思い出しても最高の一日。
「こんなに祝ってもらって、あたしまもちゃんのお誕生日の時ちゃんとお返ししきれるかなぁ」
「俺はうさがいてくれたらそれで充分」
「まもちゃん……!」
涙をぽろっと流して飛びついてきた恋人を抱き止めてキスをした。
「まもちゃん、お誕生日おめでとう!!」
「ありがとう、うさ」
記憶にある天使な笑顔のままで祝ってくれるうさに、胸がいっぱいになる。
「えっとね、プレゼントなんだけど」
「うさ」
「え?」
「プレゼント」
「あ、だからこれを」
「うんありがとう。嬉しいよ。でもこれは一番目のプレゼントを開けたら見るよ」
「一番目のプレゼント?」
「そう。だから、うさ」
「はい?」
「プレゼントは、うさ。うさちゃんが欲しい」
「へ?」
「言ったろ? 俺はうさがいてくれたらそれで充分だって」
「……それ、そういう意味でっ?!?! んんっ」
もうすっかり覚え込ませた深いキスをすると、くたっと力が抜けて、戸惑いつつも俺の舌の動きに応えてくれる。
「ん、もう、まもちゃんのすけべ! あの時の感動を返してよ!」
「バカ言え。俺はいつだって真剣だよ」
「バカバカ!」
胸をぽかぽかと痛くない拳で叩いてくる幼馴染がどうしようもなく可愛くて笑ってしまうけれど、ふと、顎を持ち上げて瞳を潤ませて首まで赤い彼女を至近距離で見てしまえば、最早俺の理性は風前の灯だった。
「それで、返事は?」
「えっと……」
「うさ、俺はお前をこの先一生大事にする。だから……」
攫うようなキスをして、鼻先で囁く。
「うさちゃんの初めてを俺にくれ」
長い沈黙を全理性を総動員して耐え忍ぶ。
やがて彼女が小さく頷くのを見た俺は、腕の中いっぱいに彼女を包み込んだ。
俺には圧倒的に君が足りないから。11年分の想いを込めて愛すから、11年分の君をこのひとときで満たして欲しい。
大好きだよ、うさちゃん
おわり
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