beside U(まもうさ)
俺は学校が終わると、心なしか足早に一ノ橋公園に向かう。
うさこと付き合い始めてからもうすぐ一ヶ月。
待ち合わせには大抵俺の方が早く着くし、待たされることが殆どだけど…それでも早く会いたいという気持ちが抑えられなくて。
誰かの為に自分の気持ちがコントロールできなくなるなんて初めてだ。
俺も…変わったよな。
そんな風に思っていたらいつの間にか待ち合わせ場所に着いてしまった。
「やっぱりまだ来てない…か。」
分かってはいたけれど少し残念な気持ちと、恋人を待つというどこか胸が弾む気持ちが合わさって、俺は僅かに微笑むとベンチに腰を下ろした。
昨日図書館で借りた文庫をカバンから取り出して読み始める。
本を読み始めると時間を忘れるほど集中してしまうから、区切りのいいところまでで本を閉じた時には時計の針が一時間進んでしまっていた。
うさこ、遅いな…。確か今日は補習もなくて早く来れるって言っていたはずだけど…。
俺は何となく不安がよぎり、文庫をカバンに戻すと、来た道とは反対方向に歩き出した。
そう。彼女が通う十番中学へ―――――
うさこと付き合い始めてからもうすぐ一ヶ月。
待ち合わせには大抵俺の方が早く着くし、待たされることが殆どだけど…それでも早く会いたいという気持ちが抑えられなくて。
誰かの為に自分の気持ちがコントロールできなくなるなんて初めてだ。
俺も…変わったよな。
そんな風に思っていたらいつの間にか待ち合わせ場所に着いてしまった。
「やっぱりまだ来てない…か。」
分かってはいたけれど少し残念な気持ちと、恋人を待つというどこか胸が弾む気持ちが合わさって、俺は僅かに微笑むとベンチに腰を下ろした。
昨日図書館で借りた文庫をカバンから取り出して読み始める。
本を読み始めると時間を忘れるほど集中してしまうから、区切りのいいところまでで本を閉じた時には時計の針が一時間進んでしまっていた。
うさこ、遅いな…。確か今日は補習もなくて早く来れるって言っていたはずだけど…。
俺は何となく不安がよぎり、文庫をカバンに戻すと、来た道とは反対方向に歩き出した。
そう。彼女が通う十番中学へ―――――