once again?(キンクイ)
「セレニティ…?まだ起きていたのか?」
30世紀のクリスタルトーキョーの統治者であるキング・エンディミオンは、もう一人の王でもあり妻でもあるクイーン・セレニティに声を掛ける。
「お帰りなさいエンディミオン。なんだか色々見てたら眠れなくて。」
先に公務から解放されていたクイーンは、寝室のベッドに腰掛け、サイドテーブルのランプを点けてアルバムを見ていた。
30世紀にはデジタル化が更に進んでいて、写真をアルバムに貼って保管することなど無くなった。
だからキングはその写真があの頃のものだとすぐに気付く。
マントやタイ、マスクを外すとベッドに上がり、クイーンの隣に腰かける。そしてまるで空気を吸うかのように自然に女王の唇を塞ぐと、2人はニッコリと微笑み合った。
「俺にも見せて。」
「ええもちろん。」
そっとめくらないとすぐにページが外れてしまいそうなほど古いものなのに、そこに写し出されている自分たちを見ると、まるで昨日のことのように感じる。
この頃から2人の間には、今隣の寝室で眠っている可愛い存在もすでに一緒にいて。
敵が何度も襲ってはきたけれど一緒にいられる時間も多かったし何にも拘束されていなかった…。
「うさ」
とてもとても久しぶりにキングは愛しい妻の事をそう呼ぶ。
「何?…まもちゃん。」
クイーンもまるで当然のようにそう呼び返す。
「あの頃に…戻りたい?」
クイーンは夫の質問に驚き、彼を見つめ、再びアルバムに目を落とす。そしてとても幸せそうに微笑みながら首を横に振った。
「この頃の私たちがあるから、今の私たちがある。環境や立場…色々なことが変わってしまったけど、私たちの間にあるものは何も変わってないわ。」
そして女王は隣にいるかけがえのない伴侶に銀河一の微笑みを向ける。
「ああ、そうだな。」
キングはセレニティの肩を抱き、頭にそっとキスを落とす。
「これからもずっと、愛し続けるよ。」
「私も。ずっとずっと…愛してる…。」
そして2人は何万回目かのキスをした――――
おわり
30世紀のクリスタルトーキョーの統治者であるキング・エンディミオンは、もう一人の王でもあり妻でもあるクイーン・セレニティに声を掛ける。
「お帰りなさいエンディミオン。なんだか色々見てたら眠れなくて。」
先に公務から解放されていたクイーンは、寝室のベッドに腰掛け、サイドテーブルのランプを点けてアルバムを見ていた。
30世紀にはデジタル化が更に進んでいて、写真をアルバムに貼って保管することなど無くなった。
だからキングはその写真があの頃のものだとすぐに気付く。
マントやタイ、マスクを外すとベッドに上がり、クイーンの隣に腰かける。そしてまるで空気を吸うかのように自然に女王の唇を塞ぐと、2人はニッコリと微笑み合った。
「俺にも見せて。」
「ええもちろん。」
そっとめくらないとすぐにページが外れてしまいそうなほど古いものなのに、そこに写し出されている自分たちを見ると、まるで昨日のことのように感じる。
この頃から2人の間には、今隣の寝室で眠っている可愛い存在もすでに一緒にいて。
敵が何度も襲ってはきたけれど一緒にいられる時間も多かったし何にも拘束されていなかった…。
「うさ」
とてもとても久しぶりにキングは愛しい妻の事をそう呼ぶ。
「何?…まもちゃん。」
クイーンもまるで当然のようにそう呼び返す。
「あの頃に…戻りたい?」
クイーンは夫の質問に驚き、彼を見つめ、再びアルバムに目を落とす。そしてとても幸せそうに微笑みながら首を横に振った。
「この頃の私たちがあるから、今の私たちがある。環境や立場…色々なことが変わってしまったけど、私たちの間にあるものは何も変わってないわ。」
そして女王は隣にいるかけがえのない伴侶に銀河一の微笑みを向ける。
「ああ、そうだな。」
キングはセレニティの肩を抱き、頭にそっとキスを落とす。
「これからもずっと、愛し続けるよ。」
「私も。ずっとずっと…愛してる…。」
そして2人は何万回目かのキスをした――――
おわり