遠い約束(エンセレ)
しかしその約束を互いに果たせないまま、俺達は太陽の黒点から現れた悪魔が先導した戦いにより命を落とした。
今目の前にいる君はあの時と同じように笑うけれど、やっぱり違う人間で。
恥ずかしがって頬をピンクに染める表情は相変わらず可愛くて。
けれど決定的に違うことが一つ。
「なあ、うさ?」
「ん?どしたのまもちゃん。」
「渡したいものがあるんだ。」
俺はそう言ってネックレスを彼女に掛ける。
「まもちゃん…これ…」
彼女の掌には四つ葉のクローバーをモチーフにしたネックレスが乗っていた。
「あの時の…約束。果たせなかったから、今贈るよ。本物はまた二人で探しに行こうな。」
「…覚えていてくれたんだね。…ありがとう。」
クローバーをぎゅっと握りしめて微笑む。
俺はそっと彼女を抱き寄せて聞いた。
「なあ、あの時の君の願いは…」
「貴方が幸せになれますように」
「…え?」
二人…ではなく…俺が?
「あの頃の貴方は私を愛してくれていたけど、いつも瞳には悲しい影を映してた。だからね?その悲しい影が消えますように。例え、貴方の側にいるのが私でなくても、どうか貴方が幸せになりますように…そう願いたかったの。」
俺の腕の中でかすかに震えながら話すうさの言葉から、あの時の彼女の気持ちを初めて知った。
セレニティの想いに目頭が熱くなった。
君はあの頃から、どんな時でも自分の事より相手の事を一番に考えていたね。
全てを優しく包み込む、月の光みたいに。
今目の前にいる君はあの時と同じように笑うけれど、やっぱり違う人間で。
恥ずかしがって頬をピンクに染める表情は相変わらず可愛くて。
けれど決定的に違うことが一つ。
「なあ、うさ?」
「ん?どしたのまもちゃん。」
「渡したいものがあるんだ。」
俺はそう言ってネックレスを彼女に掛ける。
「まもちゃん…これ…」
彼女の掌には四つ葉のクローバーをモチーフにしたネックレスが乗っていた。
「あの時の…約束。果たせなかったから、今贈るよ。本物はまた二人で探しに行こうな。」
「…覚えていてくれたんだね。…ありがとう。」
クローバーをぎゅっと握りしめて微笑む。
俺はそっと彼女を抱き寄せて聞いた。
「なあ、あの時の君の願いは…」
「貴方が幸せになれますように」
「…え?」
二人…ではなく…俺が?
「あの頃の貴方は私を愛してくれていたけど、いつも瞳には悲しい影を映してた。だからね?その悲しい影が消えますように。例え、貴方の側にいるのが私でなくても、どうか貴方が幸せになりますように…そう願いたかったの。」
俺の腕の中でかすかに震えながら話すうさの言葉から、あの時の彼女の気持ちを初めて知った。
セレニティの想いに目頭が熱くなった。
君はあの頃から、どんな時でも自分の事より相手の事を一番に考えていたね。
全てを優しく包み込む、月の光みたいに。