ねえまもちゃん(まもうさ)
「おじゃましまーす…」
放課後はほとんど毎日まもちゃんの家に行くのが私の日課。
もちろんどこかに遊びに行くのも好きだけど、のんびりゴロゴロ好きな人に好きなだけ甘えられるお家デートが好きなんだ。
でもそう言ったら「いつでもどこでもうさこは甘えてるだろ」って軽く小突かれちゃった。
いつもはウキウキしながらここに来るんだけど、今日はちょっと違った。
学校で話してた事を思い出してしまうとどうしてもいつもの調子ではいられない。
それは昼休み。私はなるちゃん、それにるみことくりの四人でお弁当囲んでお喋りしてた時のこと。
この中で唯一彼氏のいる私に質問が集中していたんだけど…
「うさぎの彼は高校生でしょ?」
くりが頬を紅潮させて聞いてくる。
「うん。そうだよ?」
私が答えると、るみこと二人で顔を見合わせてニヤニヤ笑っている。
「ちょっと!二人とも何よ!?」
「ふふっ!そんなお・と・なな彼氏なんだしぃ~、当然あっちも大人な事してくれるんでしょ~??」
「は?あっち?ってどっち??」
完全に言ってる意味が分からないでいた私に、なるちゃんが肩にポンと手を置いて溜め息を着いた。
「うさぎ。相変わらず鈍いんだから。こういう場合、あっちって言ったらあの事に決まってるじゃない。」
「あ~!!なるちゃんまで!もう何よ!?」
膨れた私にしょうがないなあともう一度溜め息を着いて、耳元に顔を近付けてくる。
「だ・か・ら、エッチ…のことだよ」
ボソッと小声で言われた言葉に私は一瞬固まって耳まで真っ赤になってしまう。
「な、な!?」
「わわ!真っ赤になっちゃって!意味深だな~」
くりが茶化すけど、私は開いた口が塞がらずにいた。
「あれ?もしかして…何もないとか?」
るみこの言葉にはっとして言い返す
「な、何も無くはないわよ!!お家だって何度も行ってるし!」
「きゃーやっぱり!?」
二人の声が重なる。
「ねえねえ!どんな風に?」
「どんな風って…えーと…一緒にコーヒー飲むでしょ?で…まもちゃんは本を読むでしょ?」
「は?本??」
三人が私の言葉に疑問を投げ掛ける。
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