2022年まとめ

・それ以上は許さない
「それ以上街の人たちを苦しめるのは許さない!観念しなさい!」
正義の戦士が登場し必殺技が放たれ事なきを得る。
「よかった〜まもちゃん帰ろ」
実はこの二人、直前まで衛の部屋でそういう雰囲気だった。自宅に戻ろうとするうさぎの肩を掴むと耳元に唇を寄せる。
「これ以上待ったは許さないよ、うさ?」

・独り占め
貴方はとても素敵な人。地球国の王子としての貴方は強くて頭も良くて、人々の事を一番に考える立派な人。
「そろそろ起きて」
「うん。あと、少しだけ」
「じゃあ、あと少し」
サラサラと彼の前髪を撫でる。私の膝を枕にして見上げる少し甘えたような表情は、頬に触れる温かい手は、今だけは私のもの。

・独り占め
銀色の髪、白い肌、桜色の唇、空色の瞳。
君の全部を独り占めできたらよかったのに。
この瞬間が永遠に続けばいいと思うほどに俺は君に焦がれてる。
月でも地球でもないどこか遠く…二人だけの楽園があったら良かったのにね。
先がない事を知っているから、今君を強く深く抱きしめる事を、どうか赦して

・甘やかせる権利
あの頃は手を繋いで歩いた事も無かった。手に残ったものは、彼女の涙と自分の血。
けれど今は。
「なんだ、疲れたのか?」
ほらと手を差し出せば、別に疲れてないしぃと口を尖らせながらも頬を染めてしっかりと繋いでくる美奈子。俺の心はそれだけで満たされる。
無条件に甘やかせる事が、こんなにも

・愛に近い執着
「今日はデートじゃなかった?」
「まさか。今日は美奈とケーキが食べたかったの」
勉強道具片手に笑顔が可愛い亜美ちゃん。
「あれ?その時計」
「あぁ、彼から貰ったの」
「そのノートも可愛い」
「そうね、センスあるのよね彼」
あの男…確実に亜美ちゃんが常に使うモノを自分色で固めてやがる。

・お題エリちびエリレディ
意図せず漏れた溜息に、傍らのその人が顔を上げた。別れ際にお互い離れがたくて、行くも戻るもできずにしばらく抱き合っていたのだが。
「あたし、子供っぽいよね」
「いえ、そんなことは」
「だって、今溜息ついたじゃない」
頬を包むと尖らせた唇も可愛くて。
「あなたが愛おしいなと思ったら自然と出てしまったんです」
キスをするとまつ毛がキラキラ揺れる。離れるのは寂しいけれど辛くはないよ。もうあの頃とは違うから。再び巡り会えた私達は、また必ず会えると知っているから。

・七夕小ネタ
「もう機織りなんてしたくなーい漫画読みたーい」
「へー?じゃ今年は牽牛様に会えませんね」
しゅっと座り直して仕事する織女。
天の川の向こうでは、己を水面に映して白髪がないかチェックしている牽牛。
「何度見ようと貴方はお若いです」
「そうか?お前はいいな、元々白髪で」
「川に沈めますよ?」

・セラエタ亜美ちゃん両親馴れ初め妄想
婿を取って家を継げと言われていたお嬢様は、本当は医者になりたくて進路に悩んでいた。公園のベンチにぼんやり座っていたら、池の前でキャンバス広げて絵を描いている青年の姿を見つける。水の波紋、木々の光を受けて揺れる様子が美しいその一枚の絵に心奪われて気付けばかなりの至近距離で眺めていた
そこで漸く視線に気づいた青年が振り返ると青い瞳の美しい少女と10センチほどの距離で目が合って声を上げた。その驚いた様子がおかしくて少女は笑う。こんなに笑ったのはいつぶりだろうか。その様子につられて青年も弱々しく笑う
美大生の青年とお嬢様の少女はそれからこの公園でよく会うようになった
1/1ページ
スキ