デート日和、時々嵐。(まもうさ遠)
「うさぎちゃん、これ欲しいの?」
「え!? あ、えと」
三人でデートと言ってもどこに行けばいいのか迷ったあたしは、なるべく人がいっぱいいて騒がしいところを選んだ。だって、遠藤さんすぐエッチなことしようとするし。
ゲーセンを提案するとまもちゃんも安心したように賛成してくれた。そして遠藤さんはと言えば。「オレたちの出会いを再現してくれるのかな?(違います) 嬉しいよ」とにこにこしてクラウンに向かおうとあたしの手を引いた。
さすがに十番街で、しかもふるちゃんお兄さんもいるところにこのメンバーで行くのはダメだって思って、今は新宿まで遊びに来ている。電車の中でもあたしを巡って子どもみたいなケンカをする二人を真っ赤になりつつヨボヨボの顔でいちいち止めてた。もー疲れちゃったよ。助けてルナ。
「俺がとってやるよ」
クレーンゲームの前で、まもちゃんがあたしを挟んで遠藤さんの反対側から言う。
「衛、オレが先にうさぎちゃんに声掛けてるんだけど」
「お前、誰の金で遊んでるんだ?」
「……嫌なことを言うね。けど、それとこれとは別。横入りはダメだろ、ヤキモチ王子様」
「は?」
「もう! ケンカしないでってば!! 自分で取るからいーです!!」
両手を横に広げて二人を引き離すと、あたしは100円を入れてゲームを開始した。「え」とか「あーあ」とか言ってるけど気にしないもん。二人のバカ!
けど、クレーンが景品を掴んだ瞬間、キラッと何か光ったような気がしたと思ったら。
「ええええーっ!!??」
一気にたくさんお団子状になって引き上げてそのまま取れてしまった。
「おいコラお前! イカサマじゃないか!!」
まもちゃんが遠藤さんの胸ぐら掴んでガシガシ揺らしてる。けれど遠藤さんは全く悪びれる様子もなく「好きな子のために力使って何が悪いんだ?」なんて言ってる……。なんだかもう、怒りを通り越して笑えてきてしまった。
あたしは、可愛いネコのキャラクターのぬいぐるみちゃんたち5個を抱えて声をあげて笑う。
「うさ?」
「うさぎちゃん……」
「やだ、もう、ほんと…二人、何やってるの、あははっ」
ひとしきり笑ってる間、あんなにケンカしてた二人は嘘みたいに大人しく、じっとあたしの事を見つめていた。
「え!? あ、えと」
三人でデートと言ってもどこに行けばいいのか迷ったあたしは、なるべく人がいっぱいいて騒がしいところを選んだ。だって、遠藤さんすぐエッチなことしようとするし。
ゲーセンを提案するとまもちゃんも安心したように賛成してくれた。そして遠藤さんはと言えば。「オレたちの出会いを再現してくれるのかな?(違います) 嬉しいよ」とにこにこしてクラウンに向かおうとあたしの手を引いた。
さすがに十番街で、しかもふるちゃんお兄さんもいるところにこのメンバーで行くのはダメだって思って、今は新宿まで遊びに来ている。電車の中でもあたしを巡って子どもみたいなケンカをする二人を真っ赤になりつつヨボヨボの顔でいちいち止めてた。もー疲れちゃったよ。助けてルナ。
「俺がとってやるよ」
クレーンゲームの前で、まもちゃんがあたしを挟んで遠藤さんの反対側から言う。
「衛、オレが先にうさぎちゃんに声掛けてるんだけど」
「お前、誰の金で遊んでるんだ?」
「……嫌なことを言うね。けど、それとこれとは別。横入りはダメだろ、ヤキモチ王子様」
「は?」
「もう! ケンカしないでってば!! 自分で取るからいーです!!」
両手を横に広げて二人を引き離すと、あたしは100円を入れてゲームを開始した。「え」とか「あーあ」とか言ってるけど気にしないもん。二人のバカ!
けど、クレーンが景品を掴んだ瞬間、キラッと何か光ったような気がしたと思ったら。
「ええええーっ!!??」
一気にたくさんお団子状になって引き上げてそのまま取れてしまった。
「おいコラお前! イカサマじゃないか!!」
まもちゃんが遠藤さんの胸ぐら掴んでガシガシ揺らしてる。けれど遠藤さんは全く悪びれる様子もなく「好きな子のために力使って何が悪いんだ?」なんて言ってる……。なんだかもう、怒りを通り越して笑えてきてしまった。
あたしは、可愛いネコのキャラクターのぬいぐるみちゃんたち5個を抱えて声をあげて笑う。
「うさ?」
「うさぎちゃん……」
「やだ、もう、ほんと…二人、何やってるの、あははっ」
ひとしきり笑ってる間、あんなにケンカしてた二人は嘘みたいに大人しく、じっとあたしの事を見つめていた。