前サイトの拍手お礼文、ブログからのSSまとめ



『放課後』


校門から少し離れた場所で待っていたから、彼女は少しだけ慌てた様子でキョロキョロと見回していた

目が合って手を軽く振ろうとしたら、彼女はふにゃりと笑う



俺のことを探しているときの見つからなくて不安そうな表情と、今の表情があまりにも違って



それが俺に対する想いの大きさのように感じてしまって



そんな風に考える自分が何だか自意識過剰のようで恥ずかしく、でもますます彼女への愛しさが溢れてくるから



嬉しそうに駆け寄って腕を回してくる彼女を上向かせて、額に触れるだけのキスを贈る



真っ赤になる彼女に微笑んで、指を絡めて手を繋いで歩き出す



ビクッと振動が繋いだ手から伝わって、上がった気がする体温すら愛おしい



抱き付いてきたり、腕を絡めてきたり、「大好き」と連呼したりするのは



いつだって彼女のほうなのに



何か一つ返せば瞳を潤ませて真っ赤になって黙り込んで







そんなに可愛い反応を何度もされたら歯止めが利かなくなりそうだ



うさこ、お前は俺をどうしたいんだよ





悔しいから彼女を引き寄せすっぽりと包み込んで、赤くなってしまった自分の顔も隠した俺は





本当にどうしようもないほど君に





焦がれているんだ
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