かわたれ時、宵闇眠る(遠うさ)

 もしもこのまま、まもちゃんに会えなかったらどうしよう
 あの人は違う
 声も姿も顔もそっくりなのに全然違う
 なのに目で追っちゃう
 
 彼の姿を探してしまう

 あたしはまもちゃんが好きなのに

 どうしてあの人と会うのをやめられないの?


「やあ来たね、うさぎちゃん」
 その声と目は、まるで甘くて苦しい香水みたいに私の体にまとわりついて離れない。
 冷たい微笑み。その中にまもちゃんを探してしまう。けれどその度に、この人は違うんだと感じて胸が締め付けられる。
「今日は、遠藤さんとお話がしたくて来ました」
 どのゲームで遊ぶ? とふるちゃんお兄さんと一緒になって聞いて来たけれど、あたしはそう返した。
 光を失ったみたいな暗い地球色の瞳が大きく揺らぐのを見て、私の胸はバカみたいに鳴った。
 ねえ、うさこって、呼んでよ……。そうしたら私は、私は……。
 気持ちが引っ張られそうになるのを堪えて頭を小さく振る。
 私はこのヒトと話がしたい。それは、彼がやっぱりまもちゃんなんじゃないかと心のどこかで確信してるから。それなのに会えば会うほど違うってことも分かるから。
 もう頭の中も心の中もぐちゃぐちゃ。だからその答えを知るために、ちゃんと2人で話さなくちゃって思ったの。
 このことはルナには内緒。だって、心配はかけたくない。
「うれしいな、行こうか。うさぎちゃん」
 肩を抱かれて、その部分から身体中にピリッと電気が走ったみたいに感じる。これ以上このヒトに近づいちゃダメって、何かが知らせてくれてるってこと? でも、私の体、なんだかすごく熱いの。
 私たちは人がほとんどいない緑に囲まれた公園へと向かって行った。
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