愛のばかやろう(クン美奈←エース)
今日は珍しく居残りもなくて一直線にあいつのマンションに遊びに行った。もちろん、家主はまだ大学で留守。ほーがくぶも大変ですねえー。
こんな時に今後も大活躍する予定のこの合鍵は、先週ようやくゲットした‘ますます’アイテムだ。ん?マスター?マスト....マスク?まぁ何でもいいわ。
「この部屋の予備の鍵だから絶対に失くすなよ」と可愛くなーい顔でついっと渡された鍵は、ゴールドのキラキラシャラシャラしためっちゃくちゃ可愛いキーケースに入れられていた。「これだけ装飾が付いていれば落とした時に派手な音がしてさすがにお前でも気付くだろ」とか最もらしいこと言っていたけれど。
あいつはさり気無くこういう贈り物をしてくる。渋々、仕方なさそうに見えるのに実はあたしのこと大好きなんじゃないの?!って言いたくなる位には甘いところがある。
ぶっちょーづらで「それはない」って言われるのも嫌だから聞かないけどね!
とにかくあたしは‘ラブ♡鍵’で入るとリビングに進んで、まずベランダの窓を開けた。
「んー!相変わらず、いー眺め♪」
伸びをしてから見下ろせば夕陽は大きくて十番街も一望できる。やっぱり12階からの景色は最高だ。
けど、あたしはここから見える星空の方が好き。
自分の家の部屋から見るよりも星の数が少しだけ多い。金星もずっと綺麗に見える。
でもそれをゆっくり見れるほど賢人の部屋にいたことがなかった。
真面目なんだか意気地が無いんだか知らないけどあたしに全然手も出さずに送り出されてしまうから。
そりゃ、キスくらいはするけど?それ以上はまったく、きれいさっっぱり!ない!!!
「なによ!あたしのこと大好きなくせにぃー!」
窓から叫ぶとちょっとすっきりした。
振り返ると夕陽に反射してキラッと光るものがリビングにある賢人のデスクの上にあった。(ちなみに自室にはもっとでっかいスタイリッシュなデスクがある。勉強大好きか!勉強がお友達か!ゲロゲロー)
「なんだろうこれ、箱?」
箱が少し開いていて、中のものが反射して光っている。
近付いて箱を手にしようとした時、さすがに勝手に見ちゃダメよねと思ってガバッと後ろを向いた。けれど。
『ヴィーナス....』
僅かに聞こえる声にハッとした。
「エース?」
『それは通称。アドニスと呼んでくれよ、ヴィーナス』
そこに立っていたのはあたしがセーラーVの時に確かに倒した最後の敵、ダンブライト....最上エースだった。
「なんで!あんたあたしに殺されたでしょ?なのにどうして賢人の部屋にいんのよ!?」
『色々と複雑なんだよ。俺だって彼の部屋になんかいたくないのさ。けどどうしてもヴィーナスに伝えておきたいことがあってね。依代 になるものがクンツァイト様の持つ石しかなくて仕方なく。』
「賢人よ。彼の名前は北崎賢人。クンツァイトとは別の人間なんだから、そこんところは間違えないでよね!」
『別、ね。割り切れてるんだ?何度も殺した相手なのに?』
心臓がその言葉にひやりとする。心の中に穴をあけて冷たい風が吹いた。
こんな時に今後も大活躍する予定のこの合鍵は、先週ようやくゲットした‘ますます’アイテムだ。ん?マスター?マスト....マスク?まぁ何でもいいわ。
「この部屋の予備の鍵だから絶対に失くすなよ」と可愛くなーい顔でついっと渡された鍵は、ゴールドのキラキラシャラシャラしためっちゃくちゃ可愛いキーケースに入れられていた。「これだけ装飾が付いていれば落とした時に派手な音がしてさすがにお前でも気付くだろ」とか最もらしいこと言っていたけれど。
あいつはさり気無くこういう贈り物をしてくる。渋々、仕方なさそうに見えるのに実はあたしのこと大好きなんじゃないの?!って言いたくなる位には甘いところがある。
ぶっちょーづらで「それはない」って言われるのも嫌だから聞かないけどね!
とにかくあたしは‘ラブ♡鍵’で入るとリビングに進んで、まずベランダの窓を開けた。
「んー!相変わらず、いー眺め♪」
伸びをしてから見下ろせば夕陽は大きくて十番街も一望できる。やっぱり12階からの景色は最高だ。
けど、あたしはここから見える星空の方が好き。
自分の家の部屋から見るよりも星の数が少しだけ多い。金星もずっと綺麗に見える。
でもそれをゆっくり見れるほど賢人の部屋にいたことがなかった。
真面目なんだか意気地が無いんだか知らないけどあたしに全然手も出さずに送り出されてしまうから。
そりゃ、キスくらいはするけど?それ以上はまったく、きれいさっっぱり!ない!!!
「なによ!あたしのこと大好きなくせにぃー!」
窓から叫ぶとちょっとすっきりした。
振り返ると夕陽に反射してキラッと光るものがリビングにある賢人のデスクの上にあった。(ちなみに自室にはもっとでっかいスタイリッシュなデスクがある。勉強大好きか!勉強がお友達か!ゲロゲロー)
「なんだろうこれ、箱?」
箱が少し開いていて、中のものが反射して光っている。
近付いて箱を手にしようとした時、さすがに勝手に見ちゃダメよねと思ってガバッと後ろを向いた。けれど。
『ヴィーナス....』
僅かに聞こえる声にハッとした。
「エース?」
『それは通称。アドニスと呼んでくれよ、ヴィーナス』
そこに立っていたのはあたしがセーラーVの時に確かに倒した最後の敵、ダンブライト....最上エースだった。
「なんで!あんたあたしに殺されたでしょ?なのにどうして賢人の部屋にいんのよ!?」
『色々と複雑なんだよ。俺だって彼の部屋になんかいたくないのさ。けどどうしてもヴィーナスに伝えておきたいことがあってね。
「賢人よ。彼の名前は北崎賢人。クンツァイトとは別の人間なんだから、そこんところは間違えないでよね!」
『別、ね。割り切れてるんだ?何度も殺した相手なのに?』
心臓がその言葉にひやりとする。心の中に穴をあけて冷たい風が吹いた。