スキボタンお礼小話
『未来を超えて』
「ちびうさ、元気にしてるかな」
「そうだなぁ。レディになる為に頑張って修行してるんじゃないか?向こうのうさはかなりしっかりしてそうだし」
「もー、意地悪!でもまあ、なんてったって、クイーンですからね!けど、向こうのまもちゃんは変わらず優しそうだったなぁ……」
ブラックムーンとの戦いのときに出会ったキング・エンディミオンを思い浮かべてにこにこしているうさぎ。もうあれから3年かーと言いながら持っていたマグカップを傾けて、甘いココアをこくこく飲んでいる。
衛のマンションのリビングで、二人でラグに座り、足の間にちょこんと収まっているうさぎを彼は背後から見ていた。
「ちびうさに会いたい?」
うさぎのカップをそっと取り、ローテーブルに置くと、彼女の腰に腕を回して首筋に唇をそっと寄せて抱きしめる。くすぐったそうに笑ううさぎはそうねぇ、と答える。
「最初の頃は何この子!もー!生意気!まもちゃんはあたしの恋人なのにー!なんて、散々思ってたんだけど、そこから色々あって、お互いに?成長して。未来の娘っていうよりも今のあたしにとっては、大事な友達みたいな存在かな。うん。だから会いたいな、元気にしてるかなってやっぱり思っちゃう」
「うさは友達を作る天才だよな」
「まーねー♪」
えっへん!と言ううさぎに衛は笑って頬にキスをする。
「俺は?」
「え?」
「俺はうさの友達?」
違うと分かりきっている事を敢えて聞いてくる甘えん坊の彼氏にうさぎは今度は胸の中がくすぐったくなる。
「もーまもちゃんてば、頭良いのにどうしてそんな事聞くの?」
「聞きたいから。なぁ、俺はうさのなに?」
うさぎは身を捩ってキスを送る。ココア味の甘くてふわふわなキスだった。
「まもちゃんは、あたしの大好きな人。あたしの、彼氏、だよ?」
うさぎからのキスに目元が赤くなる衛は笑顔を覚えたての子供みたいに無邪気に笑う。
「うん」
けれどうさぎに返すキスは大人の男のそれだった。
「俺、あの人超えるから」
「え?」
「向こうの俺よりもいい男になってみせるから、覚悟してて」
「まもちゃん……」
衛の言葉に胸が騒がしく鳴り続ける。ああ、どうしてこんなにこの人は、自分を幸せにする天才なのだろう。
「うん、ずっとそばにいて、まもちゃんのこと、ずっと、見てるよ?」
「うん」
頬が赤く染まって言ううさぎに衛はそう短く答えてもう一度しっかりと抱きしめた。
おわり
「ちびうさ、元気にしてるかな」
「そうだなぁ。レディになる為に頑張って修行してるんじゃないか?向こうのうさはかなりしっかりしてそうだし」
「もー、意地悪!でもまあ、なんてったって、クイーンですからね!けど、向こうのまもちゃんは変わらず優しそうだったなぁ……」
ブラックムーンとの戦いのときに出会ったキング・エンディミオンを思い浮かべてにこにこしているうさぎ。もうあれから3年かーと言いながら持っていたマグカップを傾けて、甘いココアをこくこく飲んでいる。
衛のマンションのリビングで、二人でラグに座り、足の間にちょこんと収まっているうさぎを彼は背後から見ていた。
「ちびうさに会いたい?」
うさぎのカップをそっと取り、ローテーブルに置くと、彼女の腰に腕を回して首筋に唇をそっと寄せて抱きしめる。くすぐったそうに笑ううさぎはそうねぇ、と答える。
「最初の頃は何この子!もー!生意気!まもちゃんはあたしの恋人なのにー!なんて、散々思ってたんだけど、そこから色々あって、お互いに?成長して。未来の娘っていうよりも今のあたしにとっては、大事な友達みたいな存在かな。うん。だから会いたいな、元気にしてるかなってやっぱり思っちゃう」
「うさは友達を作る天才だよな」
「まーねー♪」
えっへん!と言ううさぎに衛は笑って頬にキスをする。
「俺は?」
「え?」
「俺はうさの友達?」
違うと分かりきっている事を敢えて聞いてくる甘えん坊の彼氏にうさぎは今度は胸の中がくすぐったくなる。
「もーまもちゃんてば、頭良いのにどうしてそんな事聞くの?」
「聞きたいから。なぁ、俺はうさのなに?」
うさぎは身を捩ってキスを送る。ココア味の甘くてふわふわなキスだった。
「まもちゃんは、あたしの大好きな人。あたしの、彼氏、だよ?」
うさぎからのキスに目元が赤くなる衛は笑顔を覚えたての子供みたいに無邪気に笑う。
「うん」
けれどうさぎに返すキスは大人の男のそれだった。
「俺、あの人超えるから」
「え?」
「向こうの俺よりもいい男になってみせるから、覚悟してて」
「まもちゃん……」
衛の言葉に胸が騒がしく鳴り続ける。ああ、どうしてこんなにこの人は、自分を幸せにする天才なのだろう。
「うん、ずっとそばにいて、まもちゃんのこと、ずっと、見てるよ?」
「うん」
頬が赤く染まって言ううさぎに衛はそう短く答えてもう一度しっかりと抱きしめた。
おわり