彼女が試着室から出てきたら(四四まもうさ)

「これとこれも、持っててくださる?」
「うん、ゆっくり着替えておいで」
にっこり笑ってレイの荷物を預かると瑛二は言った。
(レイ絶対あの服似合うすっごい楽しみだな綺麗だろうなぁ楽しみだなぁ楽しみ....)
とワンコのようにソワソワしながら待っていたのだが。
「さっきの買うわ」
「え?!」

出てきたレイはさっきの服のままである。
「なんで?もう着ちゃったの?」
「ええ。自分で確認したから。会計行きましょ」
(そそそんなぁー!)
偶々通りかかった賢人に憐憫の眼差しを送られる。
「その目だけはやめてくれ!」
「瑛二くんファイト」
美奈子の追いうちに瑛二は肩を落としてレイに続いた。
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