彼女が試着室から出てきたら(四四まもうさ)

美奈子と買い物をしている賢人は、試着室に入った恋人を仕事スケジュールを確認しながら待っていた。
「ねえ!どう??」
シャッと勢いよくカーテンを開けた美奈子は秋服のワンピースを身に纏ってアイドルのようにポーズをとる。
「いいんじゃないか?」
淡白な答えにブーブー言いながら引っ込む美奈子。

カーテンが再び閉まると、後ろを向いた賢人は自然と笑みを浮かべ、可愛く変身していた恋人の姿を脳内に反芻し、手帳をしまおうと目を上げれば。
ニヤケ顔を隠そうともしない晃がまことと一緒にこちらを見ていた。
「なんだ?」
最悪な偶然に鷹の目となる賢人。
「いやあ?なにも〜?」
「さっさと散れ」
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