七章 異変
1
ここはゴールデンキングダムを擁するエリュシオン。祭司である私は、今日もメナード達と啓示を受けていた。
『私はセーラーコスモス。エリオス、大変なことが起こりました』
プリンセス・セレニティ様とよく似た方が私に語り掛ける。彼女が話す内容は、少し前から感じていたこの星の異変を明確に告げるものだった。
そしてそのあと更に驚くべきことを口にする。私が言葉も出ずに彼女を見ていると、より一層強い意思を込めて語り出した。
『いいですか? この事を一刻も早く王子エンディミオンに伝えるのです。分かりましたね?』
そう言ってすぐに、彼女の体は消えかかる。
「待ってください!」
『急いで、エリオス』
それだけ言い残した彼女は、今度こそ跡形もなく消え去った。
「そんな。プリンス、プリンセス……」
私は跪いた体を崩し、両手を床に付けて、その白い大理石を見つめることしかできない。まるでそれは黒く闇に変化していくかのように見えて、腕で体を支えるのもやっとだった。
ここはゴールデンキングダムを擁するエリュシオン。祭司である私は、今日もメナード達と啓示を受けていた。
『私はセーラーコスモス。エリオス、大変なことが起こりました』
プリンセス・セレニティ様とよく似た方が私に語り掛ける。彼女が話す内容は、少し前から感じていたこの星の異変を明確に告げるものだった。
そしてそのあと更に驚くべきことを口にする。私が言葉も出ずに彼女を見ていると、より一層強い意思を込めて語り出した。
『いいですか? この事を一刻も早く王子エンディミオンに伝えるのです。分かりましたね?』
そう言ってすぐに、彼女の体は消えかかる。
「待ってください!」
『急いで、エリオス』
それだけ言い残した彼女は、今度こそ跡形もなく消え去った。
「そんな。プリンス、プリンセス……」
私は跪いた体を崩し、両手を床に付けて、その白い大理石を見つめることしかできない。まるでそれは黒く闇に変化していくかのように見えて、腕で体を支えるのもやっとだった。