金魚鉢と星占い (神宗一郎)
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思いがけず良い結果を得られるかも?
ただし、選択を間違えると取り返しのつかないことになるので気をつけて。
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―― そして、土曜日
ひぐらしが切なげに鳴く時間帯に家を出た。
あと一時間もすれば真っ暗になって、ワクワクドキドキのロマンティックな夜が始まるんだ……!
服装はもちろん浴衣! 朝顔柄の浴衣がラッキーアイテム。たまたま家にあってホントにラッキー! TPOは大切! これも忘れないようにって書いてあった。
髪はまとめてアップして、ほんのりメイクもばっちり! 先輩はどんな反応してくれるかなぁ。
えへへ、楽しみ……!
会場に着いたはいいけど、みんなより一足早く来すぎた……どうしよう。
そうだ! 時間潰しに、くじびきでも引こう!
一番
お祭りの雰囲気って嫌いじゃない。むしろ好き!
軒並み並んだ出店に辺りをほのかに照らす提灯、力強い音が身体中に響く和太鼓。そして夏の格好に身を包んだ人たち。どれもこれもムードを盛り上げてくれそうな演出に思える!
ミントグリーンの勾玉のチョーカーをゲット〜!
かわいいー! せっかくだし、今日一日身につけてよーっと!
「なまえー!」
「なまえちゃん、早いね」
「……!」
「みんな〜!」
ともだちと神先輩と……ノブとも合流した。
どうでもいいことだけど、先輩とノブってよく一緒にいる気がする。羨ましいくらいいつも先輩の周りをうろついて……
食い意地張ってるし、今日だってどうせ屋台目当てで来たんだろうけど。
「まっ、馬子にも衣装ってとこだな!」
「むぅ……なにそれ……」
ムードもへったくれもないこと言うー……
第一声がそれ? 他に言うことあるじゃん。浴衣とか、浴衣とか……
せっかく占い通りのコーデにしてきたのに。
上昇した運気も一気に下降しそう。いつも言われっぱなしで悔しいけどここはグッとこらえた。
それに比べて神先輩の出で立ちの良さときたら、文字通り神がかってる! 和装姿、似合いすぎるー!
本物の甚平姿を拝めるなんて感激!
なんて涼しげ……ベタつく汗もサラッとして見える。
予想外通りのカッコ良さ。百九十センチ近い身長で、一見細身なのに程良く筋肉がついてて目鼻立ちもくっきり。
黒髪が夜風になびいて胸元が少しはだけて、目に栄養が行き渡ってる。ああ……生きてて良かった……
「神先輩! その甚平、すごくお似合いです……!」
「ありがとう。なまえちゃんも……」
「え?」
「ごめん。何でもない」
一度言いかけたのにやめるなんてー。
反応が薄くてちょっぴりしょんぼり……一人だけウキウキして気張って浮き足立って……
先輩のリアルな甚平姿を見れただけで、夢のようなのに。
あくまでそこの普段着の男子の知り合いってだけ。ただそれだけで、それ以外の何者でもないし。あの日も先輩を想ってること気付かれたのかなって意識してない様子にホッとしたけど……
本当の事を言うと、めっちゃ意識してもらいたい。でも……それ以上の関係にはどう考えてもなれない。
「ねえ、二人だけで、打ち上げ場所の近くまで行こうよ」
「えっ……!?」
先輩!? 急にどうして……
これってまさか、今朝の占い通りの展開ぃーー!?
思いがけない展開……まさか、このまま急接近してチューとかしちゃう流れになっちゃったりして……! きゃー! 優柔不断な性格に磨きがかかって大変なことになっちゃう!
「ははっ。どうしたの? 赤くなって」
「えっ! いえ、あのっ……」
先輩のせいです……なんて、口が裂けても言えない。
意外と独占欲強い……?
って、いやいや!
これから私、一体どうなっちゃうのーー!?
「ちぇっ……」