如月のソルティ・チョコレート (牧紳一)
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そしてバレンタイン当日。
問題の彼女が
言っちゃえばアンタは鬼も同然! 福どころか厄!
お呼びじゃないっての! 即行で外に追い出してやるー!
私は今、玄関前にある階段の壁際でスタンバってる。
何も知らずにのこのこやって来て……
飛んで火に入る夏の虫? 冬の虫とは、まさにこの事ね!
さーて、拝んでやろうじゃないの。私の縄張りをかいくぐって最愛のアニキをたぶらかした、女のツラをね!!
「牧君、これ……
トリュフなんだけど、作ってみたの。良かったら……」
「サンキュ……わざわざすまんな」
「ううん……」
キレーな人……
トリュフって、あの泥団子みたいなやつ?
って、なに敵に見とれちゃってんの!
何よ、この雰囲気!?
これじゃあ私がお邪魔虫みたいじゃん! 邪魔なのはアンタのほうなのよ! さっさと任務を遂行させてもらうわ!
「あとこれも『あのさぁ』」
「「!」」
「アニキは甘いもの好きじゃないんだよねー。
どっちかと言えば、辛党?
というわけで、お引き取りくださーい!」
「いもうと!」
「そ、そうよね……ご迷惑だったわよね。
ごめんなさい。牧君……」
「かのじょ……!!」
イェーイ! 作戦通り!
なんか言いたげだったけど、言葉を遮断してやった。
アニキは彼女を追いかけて、この場からいなくなった。
私が知ってる兄じゃなくて、知らない男の顔をしてた。
彼女には、あんな風に
糖分たっぷりな優しい顔するんだ。
アニキ…… しょっぱい顔してたな……
口からでまかせ言っちゃった。
なんか、自分でもよく分かんないけど
胸がきゅううんってなって……
アニキがすごい遠い存在に思えちゃったんだもん……
