喪失〜再愛 編
name change
夢小説設定ここでは名前を自由に入力できるぞ。お前の好きな名前を入れてみてくれ。それにより面白みも増すだろ。
と言っても女性ばかりだが……
ん? 最後だけ男か。奴は、アイツが初めて……
いや、すまん。何でもない。では、よろしく頼む。
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ーー‥
それには……今の俺からお前への全てが詰まっている。
‥ーー
愛しの彼から‥‥
牧から綾へ
謝罪文と言う名の、愛を綴ったラブレター。
瞳から数滴の雫が頬を伝って落ちていく‥‥
( 紳、ちゃん…… )
「!」
「私……彼の大切な想いに……気付いてあげられなかった……」
「綾ちゃん……」
ーー‥
体育館の脇に綺麗なアジサイが咲いてるんだ。見にこないか?
最後に……お前と二人きりで見たかったんだ。
後々、後悔したくないからな……
すまない……
‥ーー
綾は今まであった全てのことに合点がいった。
別れを告げられたあの日
どうして彼があんなことを言ったのか。
なぜ多くを語らず無言を貫き通したのか、皆の様子がおかしかったわけも‥‥
ー そして
「そうだ……思い出した。」
「……?」
「赤い芍薬の花言葉……」
「シャクヤク……?」
昨夜、三井や水戸達と過ごしたファミレス内に飾られていた、赤い芍薬の花。
うっかり度忘れをしていた彼女だったが思い出したその瞬間、鳥肌が立った。神は首を傾げながらも真剣な表情で話を聞いていた。
「 " 誠実 " だ…… 」
ー そう、花言葉は「誠実」だった。
桜の花びらが舞う、暖かい季節。
高校に入学して初めてのデートで、牧とカフェを訪れた際の記憶が蘇る。
ーー‥
「紳ちゃんも一緒にパフェ食べよっ!」
「ああ。いただくとするか。」
パクッ‥‥
「「!」」
「うん、ウマいな。この苺。」
「ねーっ! 甘くて美味しいね!」
小洒落た椅子に対面式に腰掛け、店のオススメ商品と謳われていた旬のストロベリーパフェを頬張る二人。
甘酸っぱいイチゴとホイップクリームのふわっとした優しい食感が口いっぱいに広がる。
「ハハハ、綾、口にクリームがついてるぞ。取ってやる。」
と、牧は人差し指でそっと綾の唇をなぞる。
「! あ、ありがと……」
突然の出来事に、彼女は顔を赤くした。
「どうした? 顔が真っ赤だぞ。
ほんと、お前はすぐ顔に出るよな。
からかい甲斐があるよ。」
「!? ひっど~い!
どうせ子どもっぽいですよ〜だ。」
「フッ……そうひがむな。
良い意味で言ったんだぜ?
俺は、いつも素直で明るいお前が好きだ。」
「紳ちゃん……」
「綾、一緒に帰ろう。家まで送るよ。」
「俺も今日は楽しかった。また会おうな。」
そう言って彼は優しい微笑みを浮かべていた。
‥ーー
そうだ……そうだった……
彼は……いつ、どんな時だって
真面目で、嘘もつかず、優しくて……
常に私のことを優先して考えてくれていた。
マネージャーをやるって決めた時も、
入部体験をしたいだなんて無茶を言った時も。
宗くんと清田くんに告白されて、悩んでいた時だって……
ーー‥
俺だったら……
もし断られたとしても、本望だな。
無理して付き合ってほしくはない。
それに……
今まで好きだった奴のことを考え、想っていた日々はもちろん嫌なことや苦しいこともあっただろうが、楽しいと感じた瞬間も少なからずあったはずだ。
きっと良い思い出になるだろう。
もしかしたら、次は友として仲良くできるかもしれないぜ。
これは人によるがな……
‥ーー
自分は辛いはずなのに……
黙って話を聞いて、そっと背中を押してくれていた。
ーー‥
もう、あまり思い詰めるな……
‥ーー
私は……なんて愚かだったんだろう?
年上だからと、甘えてばかりで……
彼の気持ちも考えず、自分の意見ばかりを通して彼を、傷付けてしまった。
ーー‥
いつも自分ばっかり……卑怯だよ……!
もう……紳ちゃんなんて、大っ嫌い!!
さようなら……
‥ーー
あんなにひどいことを言って、ごめんなさい……
もう、元には戻れないの?
貴方の優しい笑顔には会えないの?
支えてあげたい。
エールを送りたい。
貴方のそばで、ずっと活躍を見ていたい。
ーー‥
君の笑顔は周りの人たちを幸せにする力がある。
海南の牧君や翔陽の藤真君も、きっと同じことを思っているはず。
今後も勝利の女神としてそばにいてあげてほしい。それだけで、彼らはもっと強くなれる。
私はそう信じているよ。
‥ーー
本当に、私の笑顔に力があるって言うのなら……
強くなってもらえるのなら……
これからも、ずっとずっと……
貴方のそばで笑っていたい。
ぐすっ‥‥
会いたい……
今すぐ会いたいよ……! 紳ちゃん……!
過去の思い出と共に
彼の想いや優しさを実感・再認識した綾。自身の過ちに苦しみ、悔やんでいた。
また、幾つかの不安を抱いていた彼女は未だ胸のわだかまりが取れずにいた ー