出逢い〜告白ラッシュ 編
name change
夢小説設定ここでは名前を自由に入力できるぞ。お前の好きな名前を入れてみてくれ。それにより面白みも増すだろ。
と言っても女性ばかりだが……
ん? 最後だけ男か。奴は、アイツが初めて……
いや、すまん。何でもない。では、よろしく頼む。
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土曜日。ここは海南大附属高等学校。
綾は湘北高校の制服を身にまとい、体育館へとやって来た。
( 一応、差し入れを持ってきたけど……
みんな喜んでくれるかな? )
その中身はというと、袋いっぱいに入った部員全員分のスポーツドリンクと予め自宅で仕込んでいたレモンの蜂蜜漬け。
綾は料理には少し自信があるらしく時々こうしてサポートに来ているのだ。
( ゔぅ……それにしても重い……
ちょっと気張りすぎたかなぁ……? )
うんしょ、うんしょと運んでいる途中、背後から明るい声が。
「あっ、春野さーん!!」
振り返ると、彼女と同い年の一年・清田信長がダッシュでこちらに駆け寄って来た。
おそらく走り込みの途中なのであろう、全身が汗でびっしょりだ。
「清田くん……!」
「お久しぶりっす!
もしかしてこれ、差し入れっすか? 俺が体育館まで持っていきますよ。」
「えっ……悪いよ。それに結構重たいし……
一人で持てるから大丈夫だよ~。」
清田は荷物を軽々と持ち上げ、笑った。
「いいからいいから。何てことないっすよ。
ここは男に任せた方が賢明っすよ~!」
「じゃあお言葉に甘えて……
疲れてるところ、ごめんね。ありがとう。」
そのまま二人は他愛も無い話をしながら横並びで体育館へと向かう。
鉄製のドアを開くと、さすが強豪校と言わんばかりの凄まじく且つ激しい練習風景が広がっていた。
綾は手持ちのバッシュに履き替え、一礼をした。
「し、失礼します……!」
「じゃあ春野さん、いつも通り休憩までそこのベンチにでも座って待っててくださいよ!」
「うん。清田くん、本当にありがとう!」
ベンチの上に荷物を置くと、清田は練習に戻っていった。
館内では気合いの入ったかけ声やボールのドリブル音に床とバッシュの軋み、そしてゴールネットをくぐり抜ける爽快な音色が鳴り響いていた。
また、この群衆の中には" 愛しの彼 "こと、恋人である牧の姿があった。
極力邪魔をしないよう心がけている綾は時間まで待機することに。
「よーーし!! 休憩だ!!」
主将の牧が部員たちに向かって号令をかける。
「「 うーーっす!! 」」
「紳ちゃ~ん!」
「綾! 来ていたのか!」
今の今まで存在を消していたかのよう。
号令がかかると小走りで牧の元へと駆け寄る綾。
その姿に思わずフッと笑みがこぼれる。
彼女は高身長揃いの男たちを前にして緊張するとともに、汗まみれの彼が放つ男の色気にドキッとしていた。
( 紳ちゃん……カッコいい……♡ )
「練習お疲れさま! 差し入れを持って来たの。みなさんも良かったらどうぞ!」
と、人数分のタオルやドリンクなどを海南のメンバーたちに手渡した。
「「 あざーーっす!! 」」
「いつも悪いな、綾。
重くて大変だっただろう。俺が運んであげられればよかったんだが……すまん。」
「ううん、大丈夫だよ。謝らないで。
紳ちゃんはみんなをまとめるキャプテンだもん。忙しくて当たり前だよ。
それにね、これは途中で清田くんに会って、持ってもらえたの。男の子って力持ちだよね!」
「「 !!」」
とびきりの笑顔でそう話す彼女に、あるチームメイトたちは意表を突かれていた。
もしかして、キャプテンの彼女……!?
帝王・牧さんの!?
やべっ、むっちゃ可愛い!
驚きを隠せない新入部員の男たち。今回の件ですっかり有名人となった綾。
「そうか……清田、俺からも礼を言わせてくれ。ありがとな。」
「カッカッカ!
当然のことをしたまでっすよ、牧さん。
それより春野さん! このレモン甘酸っぱくて最高っす!」
「ほんと? 良かった~!」
「綾ちゃん。俺もいつも差し入れ、感謝してるよ。ありがとう。
これで後半も頑張れるよ。さすが牧さんの彼女さんですね。」
「おう、俺もだ。」
「俺も!」
「先輩たち……どういたしまして。
みなさんも、練習頑張ってくださいね!」
その後‥‥牧と綾以外の部員は各々水分補給やストレッチなどをしたりと
ほんのわずかな時間の中、休息を取っている。
彼と話せる束の間のこの時間が
綾にとって、とても嬉しかった。