三日目
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ルビーを預かる事になって三日。
とは言っても、今まで何度もうちに泊まりに来てるし、しょっちゅう遊びに連れ出してたし、俺たちが一緒にいる時間はもう、ごく当たり前のものだ。
なのに、俺はこんなにもこいつの事を知らなかったもんかと驚いた。
足の速さだけはいいモン持ってたから、勝手に他の事も有能であると決めつけていたかも知れない。
それに、一応あの二人の子ではあるわけだし、ラタルの妹だし、普通に資質も期待した。
が、それは大きな間違いで……
「あたしできないもーん。やりたくないもんっ」
「できないとかやりたくないとかじゃねーんだよ!」
俺はかつて、こんなにルビーに激しくあたった事はない。
それくらい強い口調で言い聞かせてるにも関わらず、ルビーは俺に負けないくらい強く主張して頬を風船のように膨らませた。
「あたしやだ!イタイのもタイヘンなのもやだよ!」
「あのなぁルビー、俺はクラピカにお前の事を頼まれてんだよ。
危険な目に遭っても自分の身を守れるように力を付けてやってくれってさ。
今のままじゃ、どこに行くにも連れて行けないぜ」
「ついてくもん!あたし大丈夫だもん!危なくなったら逃げるもん!」
「お前の足が速いのは、あくまでガキの中だけの話だっつの」
「キルアがあたしを守ってくれるからいいもん!キルア強いから大丈夫だもん!」
「これから一瞬も離れないなんて事は無理なんだぜ。ちゃんと考えろよ」
「いっしゅんも離れないもんー!!ずっと一緒にいるもんー!!」
リンにそっくりな顔で、声で、ルビーはそんな可愛い事を叫ぶんだ。
俺は魂の抜け出そうな重苦しい溜め息を吐くと、また芝生に背中から倒れ込んだ。
は~……
浮かれそうになる自分が気色悪くてかなわない
お手上げだぜ
「大丈夫大丈夫、あたしもキルア守ってあげるから!」
ルビーのフォローに、キルアは呆れた声で「ふは、」と笑いを零した。
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