三日目
夢小説設定
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"できれば念を教えておいて欲しい"
クラピカもそう言ったし
次に俺らが行く予定だった場所がそこそこ危険なとこだったから、急いで仕込んだ方が安心だと思ってさ。
まずはルビーの実力を測ってみたんだ。
「あたたたたたたたーっ!!」
バシッ
ビシッ
ドカッ
「エイヤ!ソヤッ!ドリャッ!」
ゴツッ
ドスッ
バコッ
「ていっ!てやっ!このっ!」
ペンッ
ペチッ
パシッ
「…………ねぇキルア~、なんでたおれてくれないの~?」
それまで、軽く全身にマッサージされてるような気分でうとうとしていた俺は、ルビーの不満げな声で目が覚めた。
ああ、はいはい…
怪獣ごっこしてたんだっけな…
「わぁ~…やられた~…」
どてっ。
日に当たって温くなった緑の芝生がめっちゃ気持ちいい…このまま寝てしまおうか…
というボケた考えを、自分で即座に蹴っ飛ばす。
「って、違―――う!!本気でやれっての!!」
叫びながら飛び起きた俺に、正義のヒーローポーズを決めていたルビーが、「へ??」と間抜けな声で応えた。
可愛い可愛い。何やってもお前は可愛い。
けどな!
「こらルビー!俺は本気でかかって来いって言ったんだぞ!?
怪獣ごっこなんてしてねーぞ!
俺を敵だと思って、マジで倒しに来い!」
声を荒げた俺を見るルビーは、それでもビビる様子はなく、キョトンと目を丸くして小首を傾げるだけだ。
「思ってたもん、テキだって思ってけったもん」
「全然力が込もってねーんだよ!こんなんじゃ一般的なガキとなんら変わんねーだろ!」
「いっぱんてきってなに?」
「お前、クラピカやリンに護身術くらい習ってねーのか!?」
「ごしんじつって何ー??」
う、うわぁ…まさか。
いや、そうだよな…有り得ない話じゃなかったんだ。
過保護なあいつらが、ルビーを大事に大事に育ててた事くらい、知ってたはずだ。
でもあいつらの子供だから、俺らで言う最低限っての、あるだろ。
何も訊かなかった俺も馬鹿だけど
なぁ
最初に言っといてくれていいんじゃねーの?
"できれば一から全部教えておいて欲しい"
…こっちが正しい言葉だっつの。
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