ただいま
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一瞬、何が起きたかわからずに目を見開くルル。
頭が真っ白になって思考回路が遮断されて
しかし、すぐに意識を引き戻すような強引で深いキス。
体をギュッと強く強く抱きしめられて、何度も何度も唇を重ねた。
息つく暇もないような口付けに、ルルは必死に酸素を求めた。
「…ラ……タル、苦しっ………」
それでもキスは止まなくて、抵抗もできなくて、酸欠になりかけた時
ようやく唇を離したラタルが、少し息を乱してルルを見下ろした。
「……大丈夫か?」
「……な、何の心配?」
涙でくしゃくしゃになりながらも、ルルはただ茫然とラタルを見上げる。
「何で……キス……」
「わからないか?」
頬に添えられた手が温かい。
それが一層、胸を締め付ける。
「なぁ、ルル……今まですまなかった。
俺は自分が愛する人以外からの好意はちゃんと拒絶しようと決めていたから……君にはとても辛い想いをさせてしまったと思う」
「私はっ……!」
「でも、これからは大事にする。ちゃんと君を護っていく。君の想いに応えながら、それ以上の気持ちを返していく。だから……」
ああ
ルルの瞳の中に俺がいる
ルルの瞳にはこんな風に俺が映っていたんだ
ダリアとは違う、ルルの紅色に染まって
包まれる俺の姿が
「だから…俺と一緒に生きていこう。ずっと……ずっと先の未来まで、二人でいよう」
「ラタル………」
ルルの瞳にいる俺が、涙の海に沈んでいくのが見えた。
「いや……いやだ……うそでしょ……」
「これが嘘だったら俺は酷い男だな」
「だって~~~……こんなの……ある訳、ない………死ぬ……明日死ぬかも………」
全く実感が湧かないらしく、喜ぶどころか怯えるルル。
ラタルは可笑しくなって噴き出した。
「大丈夫だ。俺が必ず護るから、死なせないよ」
「死ぬ……」
「馬鹿」
ぽかっと軽く頭を小突く。
「これだけしたのに伝わらないとは…案外ネガティブなんだな」
「だって……」
「ちゃんと言葉にしなければ……駄目か」
覚悟を決めるように瞳を閉じて、ラタルはルルの手を取り、共に体を起こした。
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