ただいま
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そうだ
ルルに話さなければ
俺の気持ちを
決意を
「なぁルル。大事な話があるんだ」
ラタルの言葉に、俯いていたルルが顔を上げた。
「……ダリアの事?」
「……違う。お前の事だよ」
「嫌だ。まだ……聞きたくない」
手に持っていたグラスをテーブルに置き、ルルは両耳を塞いだ。
「おい、ルル」
「ダリア!ダリアの話をしましょう!
私、ダリアと友達だもの。ダリアの話できる。
ラタルの思い出とかも聞いてあげられる!
それを嫌とか思わないから……友達のままでも……いいから……」
微かに震えながらルルが捲し立てるが、そこにどんな不安があるのかなんて、ラタルには伝わっていない。
「ダリアになら、こないだ会った」
「えっ……」
「色々話をして、ちゃんと笑ってくれた。
もう大丈夫だから」
もう大丈夫―――――
ルルの表情が凍りつく。
「そ……そう……そうよね。元々はお互い好きなんだもの。離れてわかる事も……あったのね、きっと……」
モウダイジョウブ
「うん……私はまた……ラタルの幸せを望んで……頑張れるから大丈夫―――」
ダイジョウブ
望みはしない
また最初に戻るだけ
ラタルとダリアを応援する自分に戻るだけ
短い夢を本気で追い掛ける事ができて
よかったじゃない
「だから、ルル。お前に改めて話したいんだ。
俺の気持ちを」
"何トモ想ッテイナイ"
瞬間的に頭に浮かんだそのワードに、ルルは耐え切れず席を立った。
「嫌だ!聞きたくない!」
「おい、ルル!?どこへ行くんだ!!」
いきなり立ち上がったかと思えば、部屋を出て玄関へまっしぐら。
ラタルは慌てて追い掛けた。
「ルル!」
ドアノブを掴む寸ででルルの腕を止めた。
「やめて!!嫌!!」
「何がだ!ちゃんと話を聞け!」
「私は…っ……私はもう、ラタルを知らない頃には戻れないのよ!」
力一杯抵抗し、ラタルの手を摺り抜けてルルは玄関を飛び出した。
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