屋根の上
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ニグナ=リバル
殺人68件
若い女性の首から上だけを切り、持ち去る。
警察に追い詰められるもこの町の廃居に逃げ込み、睨み合いが続いているうちに行方不明に。
しかし手負いの為、まだ町に潜伏していると思われる。
「何故そんな仕事を俺に?父さんは?」
「私は明日からまた違う仕事で国外へ出る。
会長がお前の力量ならば成せると信じての事だ。だが容易ではない。危険だ。どうする?断るか?」
クラピカは真っ直ぐラタルの瞳を見た。
危険な仕事―――
だからこそ、お前はきっとこれを請ける
「いや、やる!俺が必ずそいつを捕まえてみせる!」
……一瞬たりとも迷わないんだな
「そうか。ならば資料を部屋に取りに来い」
「ああ!」
気を高ぶらせ、闇夜の中にラタルの瞳が緋色を放った。
「あ、貴方…その目……」
ルルはその様に驚いてラタルの目を食い入るように見つめた。
「あ?ああ、俺の目、興奮すると朱くなるんだ!内緒だぞ!」
そう言って屋根からベランダに飛び降り、バタバタと部屋を出て行った。
「目が……朱くなる……」
なんと美しい緋色!
あんなに美しい色を私は見た事がない
ラタル……ラタル……!
何故だかわからない。
でも涙が溢れた。
愛おしさが更に募る。
どうしようもなく好きになってしまったんだと
自覚して嫌にすらなる。
「お酒の…せいかしら、泣き上戸なんて嫌だ……」
内緒だぞ、ですって
今日はたくさんの内緒を共有できたのね
新たに知る貴方は
やっぱりこの上なく素敵な人―――――
クラピカの部屋で資料を受け取り、情報を聞き、部屋へ戻るとルルがラタルのベットで寝ていた。
やれやれと思いつつもそのまま起こさず、また屋根の上へ登った。
携帯を確認するがダリアからは何も連絡がない。
今、どんな気持ちでいるのだろう
他の女が同じ屋根の下にいるんだ
愛想を尽かされたかな……
だが、そんな事は関係ない
俺が君を放さなければ済む話だ
部屋のクローゼットに隠している冷蔵庫から新たに持って来た酒を一口飲む。
少し高台にあるこの家からは街を一望できる。
夜景が眩しいくらいだ。
その時、玄関先に人影が見えた。
走って来たらしく吐息がこちらまで聞こえてくる。
相手が屋根の上にいるラタルに気付いた。
「……ラタルくん?」
「………ダリア!?」
自分の名を呼ぶ愛しい声に慌てて屋根から庭に飛び降り、ダリアの元へと走った。
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