一触即発?
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「何を馬鹿言ってるんだ。できるわけないだろ」
ルルの性格を知るラタルは冷静にツッこんだ。
「あら、できるわよ!皆で城に入ればいいじゃない!」
「俺は城になど入らない。だいたい妻は二人もいらない」
「でもそれが1番の解決策なのよ?みんなが幸せになれる最高の方法よ!」
「勘弁してくれ……」
ラタルはダリアへ対しての意思確認などしない。
ダリアが望むはずがないとわかっているから。
「ラタルがダリアを好きなのはわかってるのよ。でも、私もラタルが好きなの。どうしてもラタルがいいの……
ダリアしかいらないかも知れないけど、私も好きになって欲しいの。ダリアが1番でいいわ。
だから……」
必死にラタルに訴えかける。
ここで「うん」と言わせなければ、ラタルもダリアも帰ってしまう。
もうきっと来てくれない。
泣きそうになりながら、ルルはラタルに頭を下げた。
「よせ、卑怯だぞ」
「卑怯でも構わない!ラタルと一緒にいられるなら!ダリアと友達でいられるなら!お母様の娘になれるなら!」
どうしても、諦めたくない。
初めての思いだった。
リンもダリアもルルのその姿に同情し、どうしたらいいのかわからずに黙ってしまっている。
胸が酷く痛い。
「ルル、俺は君の友達だ。恋人にも夫にもなれな
「ラタルくん!」
ルルがかわいそうで、ダリアはつい口を挟んでしまった。
「なに?」
「あ……その……」
ラタルの視線を受け止められずに目を少し逸らすと、既にボロ泣きのルルと目が合ってしまった。
我が儘な彼女の瞳は本当に澄んでいてとても純粋だ。
自分の望みを押し付けられるかと身構えたが、ルルは何も言わずにダリアから目を背け、俯いた。
ラタルくんの事を好きな気持ちなら痛いほどわかる
愛してもらえた私は奇跡
「私……ルル様……と、友達だから……まだ結婚とかはわからないけど……一緒に、いたい……」
「なっ」
ラタルは思わず声を漏らした。
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