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城へ帰ると、ルルはまず父親である王の部屋へと押しかけた。
娘であっても無礼とみなされ、護衛達が止めるが抗うルル。
「ルル、やはり謁見の間で待とう」
「嫌よ、待ちきれないわ!こらっ…放しなさい!無礼者!私に触るな!」
「王女、困ります!王はまだお寝みで……」
護衛の必死の制止も全く聞き入れない。
と、その時
カチャリと王の部屋の扉が開き、中から寝起きの王が現れた。
「何事だ、騒々しい」
「お父様!」
「……ん?」
ルルを囲む護衛集団を目にするなり、王は眉間に深くシワを寄せた。
「ルルに手荒な真似をするな!下がれ」
王の一声で護衛達は即座にルルを開放し、王に傅いた。
「……どうした、ルル。お前が私を訪ねて来るとは珍しい」
「お父様、お願いがあるのです」
ルルは護衛達と共にひざまずいているラタルの肩に手を置いた。
「お父様はラタルが男だという事、知っていたのですか?それともお姉様達の企みなの?」
ギョッと目を見開いて、さぞ慌てた様子の王はすぐに視線をラタルに向けた。
「……申し訳ありません、王様。ルルに告白致しました」
「な……な……な……」
「知っていたのですね?お父様」
鋭い瞳で王を射抜くように見つめ、ルルは追求する。
「そ……そ……それは……」
王、パニック。
とても一国を納める王とは思えない程に挙動不振になり、目を泳がせて冷や汗をダラダラ流している。
しかし、冷徹なルルの態度に観念したのか、王はガクリと頭を垂れた。
「す、済まなかった……お前が……男性不信を克服できたなら……よそにやらずに済むと……
勝手だと知りつつ……」
素直に悲痛な親の気持ちを明かし、謝罪する王。
その手を取り、ルルはニコリと微笑んだ。
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