ユメ、マボロシ
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あの日のまま、何ひとつ変わらないリンがいた。
やはり記憶なのだろうか。
リンは「いただきます」と言って、真っ先にメインディッシュに手を伸ばす。
―――おいしいね!!
満面の笑顔で元気にそう言った。
これが幻?
こんな温かなものが?
「なぁリン」
―――ん?なに?
クロロの呼びかけに、当たり前のように応えるリン。
優しい笑顔。
リンか?本当に?
……そうだな
もう幻でも何でもいい……
「旅に出ないか?」
あの日の再現のように、彼女を誘う。
何度でも
記憶の中で繰り返してきた事。
「二人で世界中を回ろう。綺麗な景色をたくさん知ってる。お前に見せてやりたいんだ」
途端に、リンの顔が暗く沈む。
―――でも……ごめん。私はクラピカが好きなんだよ
……ああ……
夢幻の中でも、お前はやっぱり奴のものなんだな
「……それでも構わない。だから行こう。俺と一緒に旅をしよう」
―――ホントに、私はクラピカが好きなんだよ……それでもいいの?
「ああ、それでもいい。それでも俺はお前が好きなんだ。だから……」
リンがまた、大輪のように笑った。
―――じゃあ、行こう!一緒に行こう!!
クロロに向かって手を差し出し、「今すぐに!」と急かして席を立った。
「…本当にいいのか?」
―――うんっ!クロロと行くよ!!
幻のリンは、にっこり笑ってクロロの手を取る。
そして走り出し、二人で地下の部屋の扉を開けた――――――
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