待ち焦がれ……
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シーク達との約束のレストランへ、時間ぴったりにやって来た。
「おーいラタル、遅いぜ~~~!!」
奥の席でガタッと立ち上がり、シークがブンブンと手を振った。
それを隣で制するナーリン。
何と言うデジャブ。
5年前のあの日そのもの。
「お前……わざとだろ?」
「何が??」
ポカンとした顔で首を傾げるシーク。
あの日と同じ奥の席、レストランに響くシークの大きな声。
……ルルがいない
ルルが足りない……
「そんじゃ、俺とラタルとナーリンの再会と前途洋々を祈願しながらいい旅になりますよーに!
カンパーイ!!」
「わけわかんないけど、カンパーイ!!」
あの日の再現に、ルルだけが
「……ねぇ、それにしてもホントかねぇ?サウィリアーニャの森」
ナーリンが早くも一杯目の生ビールを空け、店員を呼びつけてカクテルを頼む。
上気した頬を頬杖で支えながら、そう漏らした。
「ジャンに聞いたんだぜ?間違いねーよ!
ジャンの友達が作った森だってんだから!」
自信たっぷりに断言するシーク。
「友達……ハンターなのか?」
「ああ、うん。ジャンって俺の叔父さんなんだけどさ、ハンターやってて!
その友達のジンって人が作った森なんだってよ。
わざわざ国から買ってさ!」
「ジ……ン?ジン=フリークス……?」
その名前に、ラタルは持っていたフォークを床に落とした。
まさか……まさかゴンの父親……
ダブルハンターのジン=フリークスが!?
「あ……ああ、知ってんの?まぁ知ってるか、有名だもんな」
「それは……間違いないのか!?ジンが作ったって!?」
「ま、間違いねーよ、どうしたんだよ急に…」
身を乗り出し、テーブル越しにシークに掴みかかるラタルに、ナーリンもはらはらと戸惑っている。
「ジンならあのグリードアイランドを作った程の人だ!森にそんな細工を施す事も、きっと彼なら可能だ!」
「へ……?グリードアイランド?幻のゲームの?ジンが作ったのか?あれ……」
「それが本当なら、本当にジンが作ったなら、ルルに会える!きっと!」
ラタルの声に、周りの客が注目している。
しかし、そんな事には全く気付いていない。
どうでもいい。
「ラタル……」
「会える……ルルに……」
涙が滲む。
急にリアルに実感した。
彼が作ったのなら、絶対に間違いない。
ルルに会える!!
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