待ち焦がれ……
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「ああ…聞いたのか」
シーク達との約束の時間を遅らせてもらい、ラタルはクロロの部屋を訪れた。
博識で情報通(あらゆる人脈により)のクロロなら、もしかしたら知っているかもしれないと思い、尋ねてみたのだ。
「クロロも知ってたのか!?」
何故今まで言わなかったんだという意を込め、少し声を荒げた。
しかし、クロロは落ち着いた様子で飲みかけのワインをまた口に含む。
「クロロ!」
「先に調べる事が肝要だと思ったんだ。
ぬか喜びで終わったら今までお前が何年もかけて消化してきたものが全部無駄になる」
つらつらと冷静な分析を述べられ、ラタルは何とも言葉に詰まる。
「だいたい俺がその森の話を聞いたのは最近だ。お前には伏せて、一人で調べに行くつもりだった」
そう、サウィリアーニャの森とは、この船が向かっているサバリという国にある。
クロロもシーク達も目的地が同じだったのなら、ここでの再会は必然だったのだ。
「…つまり、クロロが思うに噂が真実かは怪しいと?」
「さぁな。まぁ事実だとしても、そこに念が絡んでいるなら条件はあるだろう。
それを調べに」
「念!?」
思わず間の抜けた声を上げたラタルを、クロロは責めるような目で見る。
「お前はどう話を聞いたんだ?その森について」
「いや……ルルに会うにはその森へ行けばいいって……」
それでシークの怒涛の誘いを一旦かわす為にクロロのもとへやって来た。
寧ろクロロの方が詳しいだろうとも思ったから。
「なら知らないんだな?」
「あまり……」
クロロはひとつ軽い溜め息を吐くと、ゆっくり、その"サウィリアーニャの森"について語り始めた。
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